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2005/03/26(土)
冷静と情熱のあいだ 〜辻仁成〜
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久しぶりに読み返してみる。 今までで一番泣いた映画が、 冷静と情熱のあいだ。 数分に一回の割合で泣いてたような気がする。
あおいの視点から書いた赤、 順正の視点からあいた青。 読み返すのはいつも青い方やなぁ。 なんか表現のしかたが綺麗で、 赤のほうはなにもかもをストレートに描いているけど 順正の目はどこか曖昧な場面から 深いものを引き出そうとしているような感じがするんよね。 赤が好きって子がけっこう多かったけど、 私はだんぜん青派ー。
読み返したのは多分2年ぶり。 高3のときに、泣きながら朝の5時まで読んだ気がする。 あらすじ的には、10年後の約束を待ち望み、 過去の中を生きる順正とあおいの再会。
再会のシーンは何回読んでも全身に電流が走る!!! 10年ぶりに再会した二人は、 8年という二人の間に生まれた谷を修復できたのではなく、 精算してしまったにすぎなかった、ってのがねぇ・・・(泣)
「どうしてもというわけではないけれど、そこに私のいるべき場所があるから」
そう言ってあおいはミラノ行きの列車に乗り込む。
「僕は何も試していない。何も試さないまま、彼女を現在に戻すわけにはいかないのだ。もう一度、彼女の目に僕を見たい。」
そう言って順正はミラノ行きの列車に乗る。あおいの一つあとの列車。
幸せだと嘘をついたあおいは、どういう想いだったのか。 小難しいことは私には理解できんけど、 なんかものすごく一つ一つの言葉が響く本。
過去のなかで生きてきた二人が、 8年の過去を清算してしまったあと、未来を臨むことはできるのか。 お互いを求め合わずに未来はありえるのか。
「未来はいつだって先が見えないからいらいらするもの。でも焦ってはだめ。未来は見えないけれど過去とは違って必ずやってくるものだから。」
この言葉いいね(笑)
ってこれ昼間に日記に書いてたら恥ずかしいですな(笑) んーーでもやっぱりいいよこの本は。 最後まで読んだら、 冷静と情熱のあいだっていうタイトルも理解できるよ。
読みたいヒトは貸すよ(笑)
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