−風来坊の砦−
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2004/12/13(月) 最終回『愛しき友よ』感想A
誰もが本当はこうして欲しい!と願う行動を、捨助はとってくれましたね。
史実の隊士の誰一人もが局長を救いに向かえなかった。
それを、やってみせてくれた。

「勝ちゃん、待ってろよーーー!!」

勇ましい出で立ちの捨助が映った瞬間、辛くて仕方なかったです。
珍しく勝ちゃんが邪険な態度を取っていた、幼馴染・捨助。
もう一人の幼馴染が決して助けに向かえなかった勇の救出に向かう姿は、哀れで悲しくも、嬉しかった。
ありがとう、捨助。
本当に勝ちゃんのことが好きだったんだね…(涙)

捨助を知らないと拒絶して助けようとした勇の気持ちを考えると、辛いですけどね。
あの世に逝った勇の前に姿を現して、「捨助!?」「呼ばれもしないのに現れるのが捨助だよ〜。待ってたよ、勝ちゃん」「馬鹿…」という遣り取りがありそうだ。
くうぅ、捨助にここまで気持ちを持っていかれるとはな〜〜。


其の八、二人の絆。

最期の日、幽閉された部屋の中で腰の袋から思い出のコルクを取り出し、見つめる勇。

「それを持っていてはいけませんか」

最期まで、歳三の傍にいてやりたかったのかもしれない。
その勇の言葉も、無情にも床に投げ捨てられたコルクと共に掻き消されてしまう。
床に落ちたコルクが、輝きを失っていくようで、それを悲しげに見つめる勇の瞳の中の絶望の色が、どうしようもなく、残酷で悲しかった。
二人の思い出のコルクが…一緒にでかいことをしようというあの日の夢が。
まさか、こんな使われ方をするとは思ってもみなかったので、声を上げて泣いてしまいました(涙)

更に追い討ちをかけるかのように、その直後に戦場でコルクを見つめる歳三が映るもんだから、もう……!!!(号泣)

「お守りだ」

その一言だけで泣かされてしまいます。
周りの誰もが知らない、歳三と勇だけの秘密。
視聴者はちゃんと知っていますとも…(涙)

歳三負傷。
詳しくは描かれなかったけれど、ちょこっと見せてくれたのが嬉しかった。
勇が斬首される日を、歳三が知らない訳がない。
知っているからこそ、勇の思いを継ぐために戦い続けるんだ。
だけど、それが何だか、勇の死ぬ日ということを忘れようとしているようにも見えてしまいます(涙)

「俺達は闘い続けなきゃならねぇんだ!!」

決死の強い意思の篭った歳三の言葉には、鬼気迫るものがありました。
続編を見てみたいのはもちろん山々なんだけど、どうしたってこの歳三では、死に場所を求めて戦うイメージが強くなってしまい気がします。
勝ちゃんを命懸けで助けられないのなら、勝ち目など皆無と判っていても、勝ちゃんの遺志を継いで命懸けで幕府の最後を飾る。
歳三が今どれだけ辛く悲しいのかなんてことは、描写が少なくても、ここまで見てきた人には簡単に判るよね。
もう、トシが画面に映るだけで泣けるので、本当にどうしようもなかったです(涙涙)


其の九、斬首。

「斬首に処す」

この言葉を聞いた時の勇の心情を考えるといたたまれません…。

4月25日、いよいよ最期の瞬間。
むしろの上に座り、首が落とすための穴に息づく命を見、周囲に漂う生の気配を感じた勇が、役人を振り返り、

「見苦しい姿を晒したくないので、髭を落としていただけませんか」

と言ったのが、勝ちゃんだなぁ、と思いました。
見栄とか、武士としての最期とかそういうことよりも、この美しい自然を汚したくないという思いがあったような気がして。
有名な台詞ですが、切なかった。

そして、むしろの上に首を差し出す勇。
その表情が、ただ絶望的というのではなく、かといって全てが吹っ切れたというものでもなく、唇は震え、涙が浮かび…
優しかった勝ちゃんの最期をリアルに意識してしまって、直視できないほどに悲しかった(号泣)
未練が生まれ、生への執着が頭を持ち上げてから斬首へと叩き落されたんだもんなぁ…。
最期に残した言葉、それは、誰よりも愛しい友の名前だった。

「トシ」

閃く白刃。
近藤勇の生涯はこの瞬間、幕を閉じた。

ああ…

最期の最期に呟く一言が、トシの名前か!(涙)
まだ、その後に何かを言おうとしていたように思えてならないのですが…。
最後の締めくくりとして、意外な人もいるかもしれないけれど、これほどふさわしい言葉はないのでは。
少なくとも、近藤勇と土方歳三の二人の揺ぎ無い絆の強さと友情をを描いてきたこのドラマでは。
嬉しかったです。そして、何よりも悲しく心に穴が開いたような一瞬でした。


其の十、ラスト。

これで終わりかと思いきや、まだつづく映像の数々。
テーマソングに乗って流れるこれまでの名場面。
回想なしの最終回だったからこそ余計に涙してしまいます。
何より、締めが勝ちゃん&トシの「一緒に何かデカイことやろうぜ!」だし…(涙)
勝ちゃんの明るい笑顔が眩しくて切なくて、運命の儚さを思ってしまいました。
更に、総司の声がしてきたので「?」と思えば、これは10話の…!!

「楽しみですね、京都」
「向こうじゃ何が待ってるんだろうな、俺達を」

そして、刀を抜き、決意を込めた強い眼で刃を宙にかざす勇。

ああ、こうしてこの物語は始まったんだ…。
そして、同じ場面で物語りは終わる。

お見事です、三谷さん。
そして、お疲れ様、香取慎吾くん。
あなたの近藤勇を、優しさと真っ直ぐさを貫き通した生涯を、一生忘れることはないでしょう。
ありがとう、山本耕史さん。
憧れの土方歳三をこれ以上ないほどの表現力と愛情で演じてくれて。
そして、二人のもうひとつのドラマを見せてくれたこの一年間という時間にも感謝。
このドラマにかかわった全ての方々、このサイトに来て下さった方々全員に心からお礼を言いたいです。


ありがとう、2004年大河ドラマ『新選組!』


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