−風来坊の砦−
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2004/12/07(火) ツボ場面大会♪其の21
またも久々更新のツボ場面、今回は激動の48話『流山』より、
「勝ちゃんトシ今生の別れ・涙の抱擁シーン」
がエントリー!
見返すも涙涙で一向に筆が進まないのですが、頑張って台詞を回収してまいりました(涙)

支度の済んだ勇が周平に父としての別れを果たし、廊下に出ると、そこには柱にもたれかかるようにして歳三が立っていた。


「別れの言葉なんかいらねぇぜ」


どこか憮然とした口調の歳三からは、「別れになんかさせやしない」という意思が感じられる。


「別れは言わん。お前には礼を言う」
「礼なんか言われる筋合いはねえ」
「俺がここまでやって来れたのはお前がいたからだ」



縁側の方へ身体を向ける歳三の背を見つめ、勇は言葉を続ける。


「お前がいたから俺は何とか踏ん張れた。辛いこともあったが、今までよく助けてくれた…」


勇から歳三へ、というだけでなく、その役を演じてきた慎吾君から耕史さんへの言葉でもあるかのような、あたたかい勇の言葉。縁側に腰を下ろす歳三は、複雑な表情で心に積もる思いをゆっくりと吐き出す。


「あんたはどうだったんだ。…あんたを悩ませてばかりいたような気がする。新選組を作って、俺はあんたに余計な重荷を与えちまったんじゃねぇかって」


それはきっと、長い間強気で勇を引っ張り、叱咤しながら支えてきた歳三の、ずっと聞くことが出来ずにいた本音の部分。
これは別れじゃないと言い聞かせているようなのに、言葉の端々にどうしても別れを感じさせられて、切ない言葉。
そんな歳三の言葉に、同じように縁側に腰を下ろしながら、明るく笑って勇は答える。


「そんな訳ないだろ!あんなに楽しいことはなかった」
「本当にそう思ってるか」
「考えてもみろ。腕だけを頼りに京まで上り、俺たちの手で薩長に一泡吹かせてやったんだ。俺は満足だ」



ここでの勇の口調が、自然と懐かしい多摩の勝ちゃんに戻っているのが…(涙)
声も言葉の選び方も、素朴な勝ちゃんのものなんだけど、それでも昔のままという訳ではない。
局長として過ごしてきた分だけ、落ち着いた表情にも時間の流れを感じます。


「…お前、まだあれは持ってるか」
「当たり前だろ」



そう言うと、歳三は首筋に下げた袋から、勇は腰の袋からあの懐かしいコルク栓を取り出す…

回想(涙)

若くて幼い無邪気で怖いもの知らずな二人。もう二度と戻れないあの日。
二人の若さが、当然知っているはずなのに、衝撃でしたね。特に勝ちゃんの変化といったら…。
最終回に回想を入れないのは知ってるだけに、今回のこの回想は思いがけず、効果的だったと思います。

あの日と同じように並んで手の中のコルクを見つめる二人。
今やすっかり古ぼけたあの日の戦利品が、変わらぬ二人の強い絆を伝えてくれます。


「…行って来る」


静かな口調で告げる勇に、歳三は何も言わずに強く頷く。
その表情が、特に泣き出しそうな目が、「必ず帰って来るんだぞ」と訴えているようで、もう泣けて泣けて辛いです。


「近藤勇、一世一代の大芝居だ!」


晴れ晴れとした顔で明るく言う勇の言葉を聞いて、ふと歳三が安心したように表情を緩めるんですよね。
そして、最後の抱擁

勇の肩にしっかりと腕を回し、静かな表情で目を閉じる歳三。
その顔はどこか微笑んでいるようで、安心しているような、祈りを込めているような、ぬくもりを確かめているような、不思議な表情。

対して最初は笑っていた勇は、抱き合う中で涙を浮かべる。
自らの死を既に悟り、この瞬間が大切な幼馴染との最後の別れになることを知っているような、悲しい表情。

そして、ここ、歳三の腕に隠れてはっきりとは判りませんが、確かに勇が小さく何かを呟いています。
自分でもおかしいと思うくらい徹底的にここだけリピートして、色々台詞を当てはめてみたのですが、一番しっくりくるのはこれしかなかった。

「ごめん…」

勝ちゃんは、声にせずに、そう呟いているのでは…。
もちろん違うかもしれないけど、そう思ったら、涙が込み上げてきて泣いてしまいました。
もう会えない、勝ちゃんはわかっていたのかもしれない。
また会えることを信じて安らかな表情の歳三との対比が切なくて、思い出すだけで涙してしまう場面です(涙)

なんとなく自分の中では勇みと歳三の表情が逆のイメージが強くて、だから余計に湿っぽくなりすぎない二人の別れの場面が心に痛かった。
そして、サントラCDで聞いたときから、タイトルも曲の雰囲気も絶対に「勇&歳三」ソングだと思っていた『誠の友情』
やっぱりこの二人の別れの場面で出てくるんだ…あったかくて切ない曲、もうこれからは聴いただけでこの場面を思い出して泣けるんだろうなぁ…


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