インド日記
ホームページ最新月全表示|携帯へURLを送る(i-modevodafoneEZweb

2007年2月
前の月 次の月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28      
最新の絵日記ダイジェスト
2011/10/13 サラスヴァティー・プージャー
2009/01/07 長い眠りから覚め
2008/03/20 高貴な役者魂
2008/03/19 止まらない
2008/02/08 八方美人

直接移動: 201110 月  20091 月  20083 2 1 月  200712 3 2 月  200611 9 8 7 6 2 1 月  200512 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200412 11 10 9 8 7 6 月 

2007/02/08(木)
 私がいるところは昔、歴代の王朝が芸術を庇護したため非常に音楽、舞踊、文学が栄えたところだ。北インドと南インドの文化か交流してたくさんの作曲家、音楽家を輩出した。しかし現代ではチェンナイやバンガロールと言った都市がその役割を担い、古都は古都どまりになっている感がある。

 音楽家の特別な場所であるから音楽祭には有名な演奏家が来る。しかし本当に超有名な歌手になると、年に1回の音楽祭に来る以外、小さいコンサートや結婚式の余興などにはほとんど来ないものだ。

 この2年半の間にいろんなコンサートを聴いたり見たりしたけれどチェンナイではなく、私のいる町で3回拝聴する機会があった歌手が一人だけいる。しかもどれもちゃんとしたコンサートではなく学校が招聘したり、結婚式の余興だったり(新婦の家族が音楽家)、ある大学の学会の記念コンサートだったりしたため、会場がうるさい、悪天候でガラガラなどあまり恵まれたコンサートではなかった。

 この歌手はテレビでもレギュラーで南インド音楽を教えている大変に有名な人だが、超がつくくらい謙虚で本当に頭が下がる。
周りがうるさかろうと、観客がいようがいまいがいつも最高の舞台を見せてくれる。ついでに私のことも覚えていてくれていつも激励を下さる(目立つからだと思うけど)。

 芸術家というのは(インドでは特に)もともと庇護されることで技術を磨くものだったので、現代のようにギャラで生活するようになると小さいコンサートのために半日かけて小都市まで移動するのは非常に効率が悪いと思うのだが、それを厭わず一向に尊大にならず、最高の技を磨き続けるこの歌手に会えたことに感謝したい。

 


 Copyright ©2003 FC2 Inc. All Rights Reserved.