嘘のようで本当の話
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2006/12/20(水) 口裂け女について
口裂け女は、
七十年代の終りから八十年代にかけて子供達を中心に広まった都市伝説です。
話が広まる過程でいろいろな説がくっついていったけれど、共通として語られるのはこんな内容。

夜道で女が

「私きれい?」

と聞いてくる。

「はい」

と答えると

「これでも?」

とマスクを取る。
するとその口は耳まで裂けていた。
正体は美容整形に失敗した女。
百メートルを三秒台で走り、
ポマードと言うと逃げ、
べっこう飴をあげると助かる。

今から考えると変な話ですが、
当時の子供達は本気で恐怖し、パトカーが出動したり、
集団下校が行われるなどということまであったのですから、
笑ってばかりもいられない。

ではどうしてこんな話が全国に広まったのか。

広まったの背景には、
七十年代の後半という時代を反映した一つのキーワードがあったのです…

それは

「塾」

です。

「口裂け女」伝説は岐阜の一つの家庭から始まったという説が有力です。
ちょうど受験戦争が激化した時代。
みんな学校が終わってから塾に通っていたのに、
その家庭にはそんな経済的な余裕はなかった。
そこで母親が塾に行きたがる子供をあきらめさせようとついた嘘がこの「口裂け女」の話だったのです。

「塾が終わって夜遅くなると、口が裂けた女が現れて襲われるから危険だ。だから塾になんか行かない方がいい」

苦し紛れの作り話でしたが、
これが「口裂け女」の始まりなのです。
真に受けた子供は学校へ行ってその“恐い話”を友達に聞かせます。
すると話を聞いた子供は塾に行ってみんなに話す。
塾で聞いた子供は自分の学校で話し、そしてまた塾へ…

まぁもっと昔ならせいぜい周辺地域で終わっていたでしょう。
しかし学区を関係なしに集まる塾を介して噂はどんどん広まっていったのです。
更に頻繁にあった転勤が噂を広める範囲とスピードに拍車をかけた。
実際この時代、
中部地方では日本各地に比べて転勤が多い土地柄なんだったのです。
ある程度この噂が広まると今度はラジオなどのメディアが面白がって取り上げると「口裂け女」伝説は全国に広まっていったのです。

実は広まった背景と同様に細かい設定も時代を反映しています。

「美容整形」
はちょうどその当時学会が発足して日本で広まってきました。
しかし失敗への恐怖も強く、ネガティブなイメージが強かった。
百メートルを三秒台で走るというのはロサンゼルスオリンピックを前にカール・ルイスという陸上のスーパースターが現れて、
超人的活躍が大インパクトを残した。
そのイメージから
「カールよりも速い」
とくっつけたのでしょう。
子供なら自転車に乗って逃げれば大丈夫みたいなことを言う子供も少なくないだろう。
だから子供に対してもそんな簡単なことでは逃げる事が出来ないという様な後付けがされていったのでしょう。

「ポマード」
は当時問題になった暴走族の髪型のリーゼントのイメージが恐いというイメージから、
恐いものには恐いものをという想像させれば大丈夫なのではないかということから。

「べっこう飴」
は日本に上陸して人気になった「チュッパチャップス」をあげれば口裂け女も許してもらえるんではないかと想像したと考えられています。

このように都市伝説は時代を映しながら発展していくものが存在しているんですね。


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