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2005/02/15(火)
短編ドラマ 『抜き忘れのキー』
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『そこの白いハーフコートを着て運転している奥さ〜ん! トランクにキー挿したままっすよぉ〜』と心で思いつつ、ここは人助けに動こうとした時に限ってなかなか信号待ちで引っ掛からないクルマ。このクルマが停まるまで悪いけど、ストーカー状態の尾行★ 怪しいスケベ顔の男が着いてくるともしかしたら不安だったかも知れませんが、遂にこのクルマをパーキングで捕らえた。
彼女は私を見て、えッ、何?って顔。分かる分かる。 私は彼女のクルマの後に回り、キーを抜いて彼女に見せた。
【♂…私、♀…彼女の会話】
♂『キーがトランクのキー穴に挿したままですよ。いつキーが抜けて、路面に落ちないか心配で見てたんだけど、落ちなくて良かった、ハイ☆』と、キーを彼女に渡した。
♀『あ〜ッ♪ ずっと探してたんです。ありがとうございます。御礼しますぅ〜』
♂『人間として当たり前な事をしただけですから、御礼なんか要らないわ!』
♀『えッ、でも…』
♂『今、仕事中だから、じゃ!』 と、すぐに別れた。
ルームミラーを見ると、彼女は頭を深く下げ見送ってた。
短編ドラマ、『抜き忘れのキー』でしたが、冴えない一日の中で唯一、善い事をした事が光る☆、夕方の出来事でした。
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