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2011/05/25(水)
被災地、石巻へ
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横浜の徳恩寺さんをはじめ、東京都各地、兵庫県、三重県の高野山真言宗僧侶の皆さんのお世話で、南三陸町、石巻市・旧の牡鹿町へ。
仙台空港着陸直前にも余震があったのか滑走路を前に見ながらゴーアラウンド、再度旋回して約10分後着陸のやり直し。 空港で中山寺の今城さんと合流。海沿いと内陸との明暗がくっきりと分かれている。
目に見る光景はテレビの通りだ。しかし臭いが違う。風が違う。海から上がったヘドロや油などが嗅覚を刺激する。スピードを出して走行していると突然地割れや地盤沈下で車がバウンドしてしまう。 私はそのまま牡鹿へと向かった。色々全国の「鹿」の一字が付く町を廻ったが、まさかこんな形で牡鹿町に来ることになろうとは。
まず高台にあるコンビニ跡に到着した。かなりの高台なのに連続する入り江なので山そのものを津波が越えたらしい。 そこでメンバー15人程で炊き出しをしている。 前日がフライドチキン、今日は熱々コロッケのお弁当。 被災者に配給されているものは基本的にパンと牛乳、バナナなので、どこでやっても食べ盛りの若い人は大喜びだ。
落語会は牡鹿町表浜漁協センターで行われる。 皆が集まれる建物で唯一残った所だ。 と言っても、1階はもちろん、2階の壁が無い部分は山梨から来ているボランティアの兄ちゃんがコンパネを急遽貼ってくれた。
30人くらいの集落の皆さん。 1時間15分程の落語会。「落語」、「南京玉すだれ」、「スケッチブック大喜利」、「河内にわか」、そして復興祈願と東北がマキ返せるようにと私の名前の手ぬぐいで「手拭撒き」をしました。 本来は棟上げなど祝い事でするもんですが、皆さんがずーっと大笑いして楽しんでいただけた姿を見てジーンときてしまいます。 それと私もホッとしたかも。
外に出て最後にスタッフと漁協の方々で海に向かって黙とう。 漁協も地盤沈下で満潮になると一階に海水が押し寄せる。
徳恩寺の鹿野御住職はこの炊き出しの為にトラックを購入し、そこに何百人前の食材を積んで、震災4日目から毎週、週の前半を片道7時間かけて横浜から炊き出しの為に往復しておられます。
テレビで紹介される避難所は支援物資が豊富でしょうが、牡鹿半島まで来るとなかなか何も届いて来ないそうです。
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