|
2004/03/12(金)
ストーカーについて考えるわし
|
|
|
はじめに言っておくが、ストーカーは悪いことである。 これは紛れも無いことである。 が、ちと思うことがあるので、書いてみたいと思う。
たしか先月だったが、初老の男が自分の小指を切り落とし、好きな女性に送りつけ、警察に逮捕された。 犯罪である。 ニュースでも、不可解で猟奇的だというようなことを言っていた。 私は彼を知らないので、その意図はわからない。 が、しかしである。 以前の日本には、そういう風習があった。
遊女と呼ばれる多数の男性を相手にすることを生業としていた人々が、自分の愛を伝え、証明するために、自らの小指を切り落とし、ほれた男に送ったのである。 自分の体を傷つけることを愛の証明としたのである。 現代でも、指こそ切らないが、体に相手の名前をタトゥーとして、刻む人は意外と多い。
以前では、風習としていたものが、現在は違法と呼ばれる。 送られた人のことを考えれば、やむをえないとは思う。
たとえば、昔の歌で「まちぶせ」という歌があった。 今聞くと、ストーカーチックな歌であるが、内容は恋心を抑えられない 女性の歌だ。 一昔前なら、好きな人の家の前まで行き、その窓を見上げていたなんて話はよく聴いたものだが、今ではやはり「きもい」「うざい」などと言われるのだろう。
どこで、変わってしまったのだろうか・・・。
以前、男性を付回す女性のストーカーのドキュメントを見た。探偵なる男が、その女性を男性に合わせ、説得していた。女性は泣き叫び、「どうしてわかってくれないの!!」と慟哭していた。もちろん、男性にとっては、迷惑千万であり、悪いことなのだが・・。 見ていたら、思わず私もおいおいと泣いてしまった。
もちろん、感情移入によって泣いたのであり、その行為を正当化はしないし、したくわない。が、泣いてしまったのである。
このニュアンスが、皆さんに伝わるだろうか・・・。
愛とは、もっとも崇高な感情にして、もっとも始末に終えないものである。
さて、あなたの恋人は、その愛を伝えるためなら、自らの指をあなたに差し出せる人だろうか。
|
|
|