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2004/03/15(月)
ホメオスタシスとわし
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”ホメオスタシス(homeostasis)”なんて舌を噛んでしまいそうな言葉がありますが、日本語で言うなら”恒常性”という事になります。 本来は、生体が内外の環境変化に関係なく形態的・生理的性質を一定に保とうとする性質の事で、意思とは関係なく自律的に行われている身体のしくみの一つです。体温や血糖値が調節されてるのもこいつのおかげです。
さて、本題のリスク・ホメオスタシス理論ですが、これは、リスクというものに関してホメオスタシス(恒常性)が働いて、その結果、総合的なリスク量は変化しないという理論です。つまり、人間というやつは意識するしないに関係なく、リスクの変化に応じて自分の行動を適応させるため、結果としてリスクの大きさ(のトータル量)は変わらないという事です。
例えば、シートベルトをして車を運転した場合と、しないで運転した場合の死亡事故の起こる確率がどうなるか。確かにぶつかった時に死ぬ確率はシートベルトの着用によって減るのは間違いありませんが、ぶつかる確率はシートベルトの着用によって高くなるという事です。
心の奥底にある「ぶつかっても大丈夫」という安心感が、ぶつかり易い運転へと人を誘導しているとでも言いましょうか。これにエアバッグつけたりして安全装備を充実すればするほど、どんどんぶつかり易い運転になるわけで、結果として死亡事故件数はあまり変わらないという寂しい結果になるというわけです。
それどころか、事故件数そのものは増えるわけで、当然その中には歩行者をはねてしまうものも含まれているのですから、シートベルトもエアバッグも装備していない歩行者の死亡事故は増えたりなんかして。恐ろしや恐ろしや・・・・。
そうしてみると、エアバッグなんてものが装備されてる事を知らないとうのが一番いいという事になります。
「エアバッグ標準装備!」なんて自慢げに売っちゃいけないんですね。こっそりエアバッグを忍ばせておきながら「あ、エアバッグなんて付いてませんからね。気を付けて運転して下さいよ、お客さん。」なあんて知らん顔して売らなくちゃいけないってもんです。できれば、ぶつかったら前から横から槍かなんか出てきて串刺しにされるってのがいいかもしれません。「事故ったら確実に死ぬ車」・・・。
これなら誰も事故なんて起こさないでしょう。これがリスク・ホメオスタシス理論なんですね。
ほんまかいな・・・・。
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