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2004/03/18(木)
ドラマを見たわし
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半年間、見続けた「白い巨塔」が終わった。 権勢欲に取り付かれた医師が最後になくなった。 男性の目から見て、狂ったようにうえを目指す医師と、医師としての道を模索する医師。2人とも、全部は肯定できず、全部を否定もできないキャラクターであった。 ほとんどの人々は、その中間を生きているのだろうと思う。
ある女性の知人にこういう人がいる。 結婚した当初は、夫は給料20万程度の安サラリーマンで、生活も苦しかったが、内助の功でよく助けていた。 夫に奮起を促し、うまく誘導していて、10年も経つ頃には、会社をいくつか経営し都内に驚くほど広い家も建てた。 その夫も私の友人であるのだが、見ていて確かに彼は変わり、ある種のパワーゲームのとりこと言うか、かつての面影は減ってしまった。
悪いことではない。 このご時世に、数億の家を建て、家族を困らせることもない。 同じ立場になりたい人は、腐るほどいるはずだ・・。
しかし、その妻が言うのには経済的に裕福でも、一緒に過ごす時間もなく、家にいてもずっと仕事をしていて、息がつまりそうという。
わたしは、さして優しくもないので「望んだことの結果」と言い切った。
夫も、「妻が言ったから、必死にやったんだ。社員の家族もいるし、今更止められない」と言っていた。
友人の言うとおりであり、理解できる。 ただ成功を祝ってやりたい反面、遠くに行ってしまったようで寂しくもある。
そのような成功した家族と、夫の稼ぎを愚痴っている家族では、一体どちらが幸せなのだろうか・・。
金で問題の90パーは解決できるが、残りの10パーは無理である。 難しい問題だ。
先程のドラマの主人公が死を認識した際にこう言う。 「無念だ」 死ぬことに対してではなく、仕事を成し遂げられなかったことにいったものと、私は認識している。
少なくとも死を目前にして、無念と言えるほどの仕事に出会えたことに対しては、幸せな男だったと思う。
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