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2004/05/10(月)
単細胞生物=わし
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ある種の藻類の単細胞生物は、種を保存する際に、細胞分裂を繰り返す。 細胞分裂であるから、子供も孫も、親とまったく同じコピーである。 進化は無い。
しかし、不思議なことに、栄養分のない水の中に入れると、 単細胞同士が固まり始め、2つの細胞が結合して、協力生き延びようとする。
その後、栄養分のある溶液に戻してやると、くっついた筈の細胞が、 また1つずつの細胞に戻る。 当然その後、細胞分裂によって、子孫を増やすのだが、 面白いことに、その場合の子孫は親世代とは、色や形が微妙に異なる。
つまり、他の細胞と結合している間に、遺伝子を交換し、 子供世代は、その両親の特徴を受け継ぐようになる。
本来、最も効率的な増殖方法は細胞分裂に他ならないのだが、 過酷な環境にさらされた場合、全滅の危険がある。 そのため、他の細胞と遺伝子のやり取りをして、 なんとか環境に適応しようとするのだ。
これが「性」の始まりであり、我々の祖先が多細胞生物へと進化していく道である。
単細胞生物を我々に置き換えると、興味深い。 満ち足りたときは1人で平然と気ままに暮らしているが、 辛い状況になると、共に過ごしてくれるパートナーを求め、 また、望みがかなうとあっさりと別れて、 また1人でふらふらし始める。
φ( ̄_ ̄;) うーん なんとなく見覚えのある状況である・・。
さすがにわしは人間なので、細胞分裂こそできないが、 パートナーのいた時に、相手とやり取りした情報のおかげで、 昔のままのわしではない。
進化に備えているが、はてさて、もう少し一人旅は続くようだ・・。
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