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2004/05/15(土)
わしは思う
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私の知人夫婦の話である。 夫・妻共に私と知り合って20年ほどであり、いい事も悪い事も知っている友である。
努力の甲斐あって、立派な邸宅を建て、子供にも恵まれ、 何不自由ない生活を送っている。 同世代の妻達が自転車の前と後に子供を乗せ買い物に行っている間、 生活用品・食料品を専門店に配達させ、気ままに暮らしている。
が、年々お互いが何を考えているか、わからなくなってきたと言う。 夫婦喧嘩さえなくなってしまったという。
あるとき、夫が「俺たち、仮面夫婦だな・・」といったそうである。
例えば、妻がおどけて「私達、仮面夫婦よね」というのとは意味が違う。 強い人なので、「私は泣かない」といっていたが、その心情を考えるとその話を聞いたときに、泣いてしまった。
その友人夫婦と私の共通の友人で、別の夫婦がいる。 その夫婦は、生活に追われアパート暮らしで、懸命に働いているが、 なかなか余裕のある生活はできていない。
しかし、先に紹介した夫婦の妻が、そのアパート暮らしをしている 夫婦を「幸せそうで、うらやましい」といっている。 贅沢もできないし、旅行にもいけないでいるが、 少ない楽しみを共に楽しむ姿が、とてもうらやましいと言う。
不自由の無い生活を営みながら、ため息をつく夫婦。 ひとつのおかずを半分こしつつ、笑って暮らす夫婦。
幸せの形は千差万別・十人十色。 不幸でない生活を幸せと自分に言い聞かせる時代である。
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