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2005/02/01(火)
香り
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香りがする。匂いがする。 昼バスケットをしてきた男子たちが、窓を開けた。 今日の風はあったかい。春の香りが混じってる。 空の、山の向こうから、全ての風がやってきて 全ての空気の新しさを 運んできてくれる気がする …そんな風だった。
子供は、大人を仰ぎ見るけれど、 大人は子供を仰ぎ見る事はできない。 それゆえに、見えなくなってしまうものがいくつあるだろう。 5年後、私が地下鉄に乗る姿は、よく見る大人の女の人と同じなのだろうか。 そして、今の私は、大人になった私にはどう映るのだろう。 今を精一杯生きている私の姿を、こっけいにみるだろうか、懐かしいと見るだろうか、あの頃は幼かったと見るのだろうか…。 今の私は、昔の私をどう見てあげられるのだろうか。 人間なんて、形のない水と一緒。 そんな形のないものと、形のないものが 絡み合っていこうとするんだから、難しい生き物だな。 なんにだって香りがある。 日一日、外の香りは違うし、一つ場所を移動すれば 香りは変わるんだよ。 感じようとすれば、どこにだって香りがあるんだ。 2月は逃げる。一年のうちで一番儚い月。 だけど、美しい月。 もうすぐ終わってしまうものが最後に語りかけてくれる。 誕生日、雪まつり、バレンタイン、テスト、卒業式。 一番寒いけど、きっとそれも最後。 それが、2月。
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