ひねくれ者の小唄
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2006/05/09(火) アプローチの違い(えじえじ)
えじえじは学部時代カトゥーゼミにいたことは何度となく書いてきました。今出川でのカトゥーの講義を聞いた方はわかると思いますが、カトゥーは会計における実務からの要請という側面を重視しています。


というのも、基準セッターは政策の影響を受けます。企業はロビイング活動を通じて自分達の都合に合うよう基準の設定を誘導します。そういうわけで、所詮FASBの作った基準やフレームワークなんて妥協の産物だと言えるのです。


しかしカトゥーはそういう事情を認めた上で、FASBの作った基準(SEC基準)について考察しているのです。例えばリース会計が導入されたのは、実務界のどのような要請からか?みたいに。カトゥーは、えじえじが習った範囲で言えば、FASが新しい会計基準を設定する意図に、早期の多額損失計上と認識領域をよく挙げています。この損失の過大計上が実務界というか企業側の要請としているのです。そんなのはおいといて、何が言いたいかというとカトゥーは設定された基準を研究しています。自分なりの考えを持っているかも知れませんが、確立よりも解明といった感じです。


えじえじもカトゥーゼミにいた関係で、会計は実務からの要請で理論よりも先立つと考えていますし、実際そうです。が、問題は現状是認的になりやすいことです。帰納的に考えているからなんでしょう。この日記を見ている人はある程度会計をかじっている人と勝手に仮定しますが、例えば金融商品を全面公正価値評価するべきという主張に対してどう思いますか?有価証券だと、市場価格のない証券以外の全てを公正価値評価するのです。そこに経営者の保有意図を考慮する余地はありません。今まで満期保有目的で所有していたり子会社関連会社株式と考えられた株式を全て時価(といっても差し支えない)で評価するのです。そんなんできるはずないだろ!


…と思ってしまうのがいけないんですよね。カトゥーは現在の会計を非常に弾力的と見ているので現状是認に当てはまらないのでしょうが、そんな域に達することは未だ能わず、えじえじは保守的になっています。しかし、金融商品会計の先生は基準セクターの考えをあまり重要視していないのですよ、妥協の産物だといって。基準よりも会計理論の確立をもってアプローチする立場の方です。ですからえじえじとかみ合いません。理論はそれなりに納得できるのですが、それはあくまでも理論の枠を出ないんじゃないかなぁ、と思ってしまうわけです。現段階で実現不可能な理論を論ずることに意味はあると思いますが、しかしえじえじはあまり支持する気になれないのです。あたまかたいしていどひくい。まだまだ精進が足りないな、と思う今日この頃でした。


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