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2004/01/18(日)
揺れる心
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昨日、隣町のある家(店舗兼住宅)が火災で全焼した、という話を聞いた。 そこは私が以前、勤めていた会社の得意先でしょっちゅう訪れていた所だった。
その当時のことは今でもよく覚えている。 店の中の様子、そこに出入りしていた人たち・・・ 今でも懐かしく思い出される。
だが、今そこにはその建物はもうない。 すべてが炎によって焼き尽くされてしまった。 目に見えるものすべてが一瞬で無くなってしまった。 そう、ほんの一瞬で・・・
だが、心の中の思い出までが無くなってしまったわけではない。 それらはこれからも人々の心の中でずっと生き続けていく。
私の家の中には、父が生きていた時のままになっているものがたくさんある。 ハンガーに掛かった上着やベルト、アクセサリー類。
そして最後に一時帰宅したときに貼りつけた、点滴の順番が書いてある便箋までもが 今もそのままの状態になっている。
そう、すべてあのときのまま・・・ そこだけは時間が止まったままの状態になっている。 父がいつ戻ってきてもいいかのように・・・
やはり思い出はひとつでも多くあったほうが良い。 たとえ、心の中に思い出がたくさんあったとしても・・・
あの日のことを「過去の話」として語れるようになるのは一体いつの日になるのだろうか。 今の私にその答えはまだ、出ていない。
まだ、分からない・・・
心が揺れる・・・
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