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2004/01/30(金)
特別な力
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手術後、順調に回復した母は明日(31日)退院することになった。
そこで退院前の最後の夜となる今日、母が(父の入院中、大変お世話になった) 4北ナースの皆さんのところへご挨拶に行きたい、と言うので一緒に向かった。
4北に着くと、前回もいらっしゃった『I丸さん』の姿を見かけたので早速、声を掛けてみた。
(私)「I丸さん、こんばんは。またお会いしましたね!」
(I丸さん)「あらぁ、こんばんはっ!」
(私)「今日は準夜ですか?」
(I丸さん)「日勤なんだけどまだ仕事が終わらないの・・・(ちなみにもう20時近く)」
(私)「えーっ!早く帰ったほうがいいですよぉ。キリがないでしょ?」
(I丸さん)「(小声で)ホントは私も早く帰りたいんですけどねぇ・・・」
などと取り留めのない話をして、帰り際に(先日、I藤さんに会ったときには数枚しか手持ちがなかった) 私のHPアドレスが記してある名刺を「この間、渡せなかった皆さんにあげてくださいね。」とI丸さんに手渡した。
そのあとエレベーターに乗ろうとしたとき、母が、「T(←私のこと)、何か落としたわよ。」というので足元を見ると、 さっき渡したはずの名刺がなぜか1枚だけ落ちていたので、それを拾い上げ、3Fに戻った。
そして、何気なく3北ナースステーションを見ると、見覚えのある一人のドクターが私の目に映った。
紛れもない、昨年、父とともに戦ってくれたあのA山先生(副院長)その人だった!
(私)「A山先生!ご無沙汰しています。」
(先生)「おーっ、久しぶり。」
(私)「実は母が入院してまして・・・。ですが明日、退院なんですよ。」
(先生)「そうか、うん・・・。退院か!それは良かったね。」
そして、私は先生に何気なく尋ねた。
(私)「先生のご自宅はインターネットを見られますか?」
(先生)「ああ、見られるよ。」
(私)「実は先日、父の闘病のことを書いたHPを作ったんです。ここでの色々な出来事を載せたものなのですが 先生にもぜひ、目を通して頂きたいんです。この名刺にHPアドレスが載っています。」
と言って先生に名刺を手渡した。
そして360号室へと戻った。
「まさかこんなところでA山先生に会えるとは思わなかった。だって、いつもなら5分間で3回(医療用の) PHSが鳴るくらい忙しいはずなのに、今日はめずらしくのんびりしてたもの。」
と母にそう言いかけたとき、「はっ」と気づいたことがあった。
「そういえば、どうして内科のA山先生が今日に限って(外科病棟の)3Fに居たのだろう?」
さらに、「あっ」と気がついたことがあった。
「もしかするとさっき4Fで落とした1枚の名刺は、A山先生に手渡すよう誰かが導いてくれた、ということなのか・・・」
・・・やはりここは何か『特別な力』が宿っているのだ。
そうだ、きっとここには不思議な出来事をもたらす『主(あるじ)』か何かがいるに違いない。
どう考えてもそうとしか思えない、今日の出来事だった。
訪れるたびに何か不思議なことが起こる、この病棟・・・
明日の母の退院のときには一体、何が起こるのだろうか?
そして私たちに一体、何をもたらしてくれるのだろうか?
その答えは明日、『主』が教えてくれるだろう・・・
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