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2004/10/24(日)
一周忌
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今日は父の一周忌の法要日だった。
『一周忌』はあくまで一年という期限に対する区切りに過ぎない。 そして一年が過ぎたからもう気持ちを切り替えなくてはいけない、という訳でもない。
私の中にはそんな区切りなどは決してないのだ。
だから私の中では『もう一年が過ぎた』という思いと『まだ一年しか経っていない』という思いが交錯したままで この日を迎えることになった。
最近は一年前のこの日に何があったのかをなるべく意識しないようにしていた。 色々考えても辛い思いが込み上げてしまうばかりだったし、どんなに考えても何が変わるわけでもない、という 諦めにも似た思いがあったからだ。
昨日の午後、法要の最終打ち合わせのためにお寺に行ったのだが、その席で御住職の息子さんと少しだけ話をした。
実は御住職の奥様も一昨年に病気でこの世を去っていたのだが、 故人の着ていた洋服などは一切手を付けていない、と言う話をしてくれた。
私の家でもそれは同じで、一年前に父の着ていた服がかかっているハンガーや、一時帰宅のときに 自宅で点滴をしたときの点滴順が書いてあるメモ書きなど、すべて当時のままにしてある。
「本当は区切りが付いたのだから片付けてもいいんだけど、何か手を出せないんですよ。」と私が言ったら、 その息子さんも同じ気持ちだったそうで「やっぱり母の部屋は一切、手をつけられないでいます。」とのことだった。
そのままにしておいても故人が帰ってくることは決してないし、もちろんそのことは頭の中では良く分かっている。
だけど、それらは当時の思い出の形『そのもの』として残っているものなのだ。
だからこの気持ちが変わらない限り、それらのものはこれからもそのままにしていこうと思っている。
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