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2004/02/11(水)
メジロ
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今日、会社に来ると一羽の小鳥が事務所の中にいた。
訊くと、弱っていて飛ぶことが出来ないようだったので室内に入れたのだと言う。 会社の人たちは「かわいい」「何ていう鳥?」などと言いながらその様子を見ていた。
その小鳥は『メジロ』であった。
メジロは上面が緑色の羽に覆われているが、その名が示す通り、目の周りだけは 白色のリング状になっている鳥である。
しばらくすると、室内に飾ってある花の中に、くちばしを入れて蜜を吸いはじめた。 一メートルくらいまで近づいて見たのだが、それでも逃げる様子はない。 野鳥のメジロならすぐに逃げ出すはずなのだが・・・
そのうち、元気に飛ぶようになってきたので窓を開けたのだが、それでも外に出ない。 やはり、誰かに飼われていたのだろうか?
・・・だとするとこのメジロはおそらく死んでしまうだろう。
メジロは本来、警戒心が強い(野生の)鳥なのだがその愛らしい姿ゆえに、そっと捕獲して 飼っている人もいるという(本来、捕獲禁止の鳥なのだが)。
だが、一度飼われた野鳥というのは、餌を自分で探すことをしなくなってしまう。 餌を与えてもらうことが、その鳥にとっての日常となってしまうからである。
人の都合で飼われていた動物が、要らなくなったからといっていきなり野に放たれたらどうなるか、 ということを考えたことがある人は一体どれくらいいるのだろうか?
一度飼い始めたら最後まで責任を持たないと、結局はその動物の寿命を縮めることになってしまうのだが・・・。
午後になるとメジロの姿は見えなくなっていた。 どこかへと飛び立ったのだろうか?
その行方はもう、誰にも分からない・・・
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