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2004/06/25(金)
さくらんぼ
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昨日、前々から取引先に頼んでおいた『ある商品』がようやく届いた。 ある商品とは、『さくらんぼ(=佐藤錦)』である。
昨年のある日の商談中、相手先の社員の中に山形出身の部下がいるという話になったのだが、 彼の実家はこの時期、さくらんぼを作っているとのことだった。
それならば、ということで、昨年のこの時期に父が「一箱譲って欲しい」、と頼んでおいたのだが、 出来が悪かったのか、それとも単に忘れただけなのかは分からないが結局、手に入れそこねてしまった。
さくらんぼはこの時期にしか手に入らないので、父は大変残念がって、 「来年は絶対に持って来い!持ってこなかったら承知しないぞ!!」、と言っていた。
その時、私は「来年の楽しみに取っておこうよ。」と言いながら父の横で笑っていたのだが それは結局、父にとって叶わぬ夢となってしまったのだ・・・。
父が亡くなってから、そのことがずっと私の頭の片隅に残っていて、事あるごとに 「今年は絶対にさくらんぼ、忘れるなよ。もし今年持ってこなかったら、取引中止だからな!」 などと半分冗談で話したりしていた。
家に帰るとすぐに仏壇に備えて、手を合わせながら父に報告した。
一年遅れちゃったけど・・・ 約束通り、ちゃんと持ってきたからね。
本当は昨年一緒に食べるはずだった、そのさくらんぼ・・・
口に入れると甘酸っぱい独特の味がした・・・
哀しい思い出の味が・・・
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