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2004/07/29(木)
幼稚園の頃、通った歯医者
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おととい、昨日と2日連続で歯医者に行ってきた。
本当は昨日、以前から言われていた左上の奥歯を抜歯する予定だったが、 まだ心の準備が整っていなかったので(苦笑)、次回にしてもらった。
その代わりに、比較的浅い虫歯の治療をしてもらった。
浅いということで今回は麻酔なしで削っていったのだが、思ったよりも虫歯が深かったようで、 神経ギリギリのところまで削られ、その度「ズキッ」という特有の痛みがあった。
ここ何回かの治療は、以前に直した部分の再治療だったので痛みを伴うことはなかったが、 今回は痛みのため、さすがに治療中にうとうとするようなことはなかった。
とりあえず、これで虫歯の治療はほぼ終了したので、次回こそは抜歯することになるだろう。
・・・そういえば抜歯って一体、いつ以来のことなんだろう?
確か、私が幼稚園くらいのとき以来だと思う。
当時は、今のように近所の歯医者ではなく、母に連れられ電車で二時間近くもかけて、 わざわざ都内にある歯医者まで通っていた。
歯医者は当時から大嫌いだったが、唯一楽しみだったのが、駅の売店で買ってもらうチーズドッグだった。 熱々のチーズドッグをほお張ると中からチーズがとろけてきて、フーフーと覚ましながら食べたものだった。
それと、車窓から見える景色も大好きだった。 だから、電車に乗るとすぐに靴を脱いで窓に張り付いたものだ。
駅を降りると、子供の歩みで10分ほどの場所にその歯医者はあった。
今は断片的な景色しか覚えていないが、確かうっそうと生い茂った木々の続く上り坂の先に、その歯医者はあった。
中に入ると常にクラシック音楽が流れていて、治療を前にした不安の気持ちがいくぶん和らいだものだった。 だからクラシックを聞くと、今もその歯医者のことを思い出す。
先生は、黒ぶちめがねをかけ、マスクをしていたのでどんな顔だったたかは覚えていない。 だが、めがね越しに見える優しいまなざしと低く柔らかい声は、今も記憶に焼きついている。
また、先生は腕も抜群だった。
前歯の虫歯を治療してもらったとき、先生から「2〜3年持てば十分だ」と言われていたのが、 実際には10数年に渡り、持ちこたえたことがあった。
今、あの歯医者はどうなっているんだろう・・・
そしてあの先生はどうしているんだろう・・・
最近、無性に子供の頃の自分が懐かしくなることが増えた。
何が私をそういう気持ちにさせるのかは分からない。
当時、無垢で純粋だった、あの頃の自分に戻りたいだけなのかも知れない。
あの頃の自分に・・・
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