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2004/09/24(金)
無痛無汗症
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今日、テレビを見ていたら『無痛無汗症』についての放送があった。
無痛無汗症は読んでその字のごとく、痛みを感じなかったり汗をかかないという病気だそうで、 今のところ治療方法が確立されていない難病だと言っていた。
普通、体に何らかの異常が起きたときには、その部位が『痛み』という形で本人に伝わるものだが、 この病気は痛いという感覚がないので、それこそ骨折しても本人が痛みとして感じることはない。
そりゃ痛いのは確かに嫌だけど、痛いというのは体が発するSOSのサイン(=防衛システム)なわけだから、 その感覚がない、ということは非常に危険な状態である。
痛みがないから病気になってもそれに気付かず、病状が進んでしまう。
そして汗が出ないから体温の調整が出来ない。 ということは夏には熱中症、そして冬には低体温になるおそれがある。
そんな『無痛無汗症』の子供に対し、親が執拗に注意を促している様子を放送していた。
その子には正座をしても『しびれる』という感覚がないので、親が足を振りほどきながら、
「あなたは痛い、という感覚がない『病気』なの。痛みを感じないからよく分からないかも知れないけど それはとても危ないことなのよ。だから気をつけなきゃダメなのよ!分かる?」
だが相手はまだ子供だし、何より『痛い』という感覚がないからピンと来ない様子だった。
そのあと、同じ病気を抱える22歳の女性の映像が流れてきた。
彼女はさすがにこの病気の深刻さを理解しているようで、その体でどうやって生きていくのかを模索していた。
そんな難病だが、行政の保護は必ずしも手厚くはないようで、特に『特定疾患としての認定がされていない』 という問題点がクローズアップされていた。
決定的な治療方法が確立されていない難病なのに、なぜそのようなことになってしまっているのだろう?
こういった話が出てくる度いつも思うのだが、どうしてお役所の人間たちは杓子定規の判断しか出来ないのだろう? 自分の子供がその病気にでもならない限り、分からないのだろうか?
そしてこの話を放送していたテレビ局も、興味本位ではなく、行政が重い腰を上げるまで今後も追跡取材を続けて欲しい、と思った。
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