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2007/03/20(火)
ゆ〜こ&ゆ〜な3
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その日、私は久しぶりに現世に降り立った。 今回の指示は瀞霊廷からではなく、あくまでも"えりゅ"個人によるもの。 何の取り得もない者だが、それでも私の創造主なので無碍にも出来ない。 だいたい筆頭看板娘の真理亜や椛を差し置いて脇役の私なのだろう? その疑問にも「君が一番相応しいから」というだけだった。
私は50階建てはありそうな巨大な建物の前に立っている。 今までにも何度か現世に赴任したが、いずれも地方だったので中央のこんな大きな建物は初めてだ。 門のところの看板には「イソジマ電工株式会社 本社ビル」と銘されていた。 この建物の中に今回会う人物が居るはず。 入る前に改めて自分の姿を見てみる。 今の私は普段の死覇装ではなく現世のドレスと呼ばれる服を着ている。 濃い桃色で金色に輝く輪が幾つも付いた服。 私が十番隊隊長をしていた時に副官だった乱菊さんが 「現世の人間に会うのだったら相応しい格好をしていかないと駄目ですよ」と見繕ってくれたのを そのまま着てきたのだが、日本人離れした容姿の乱菊さんだったら似合うだろう服も、地味な私には派手過ぎるよ。 しかし今更愚痴っても始まらない。先に進む事にする。 扉が自動的に開き、中は大きな広場になっていた。 その先は急にすぼまって人一人通れる程の幅で衝立状のもので幾つかに仕切られていた。 その衝立部分を通ろうとしたら警鐘が鳴って左右から小さな扉が私の行く手を遮った。 それでも構わず通ろうとすると、今度は詰所から警護の者らしい男が出てきて私の前に立ちはだかった。 「お客さん、無理して通ろうとしてもらっては困ります。 ちょっと詰所まで来ていただけます?」 私は警護の者など簡単に倒す自信はある。 しかし目的の人物に会う前に事を荒立ててもいけないだろう。素直に従うことにした。
「お名前は?」 「渡辺優那です」 「このイソジマに来られた理由は?」 「人に会う為です」 「その会う人というのは?」 「八木橋裕子さんです」 「八木橋裕子ね・・・ケアサポーター課だな。今、本人に連絡とります」 男は端末らしい画面を見ながら答える。 その間にも私の周りで棒をかざしていた別の男が言う。 「金属反応はこの服の飾りだけじゃないですね。左腕や両脚からも出ています」 それを聞いたさっきの男は私に 「お客さん、ひょっとして義肢なの? それだったら最初に障害者手帳を提示しないとだめでしょ」 「障害者手帳って?」私が判らず尋ねると 「義肢を付けた時に国から交付されているはずですよ」 「国から・・・ですか?」 「ふざけるのもいいかげんにしてください! ではシリアルナンバーから割出しますので、すみませんが服を脱いでいただきますか?」 「嫌です」見ず知らずの者に覗かれるなんて。私は拒んだ。 「恥ずかしいのでしたら私が立会いましょう」今度は女性の警護員が出てきて促す。 その時、 「八木橋です。あの〜私を訪ねてこられた方がいらっしゃるというので・・・」 声の主は眼鏡を掛けたまだ幼さが残る女性だった。 私は彼女の腕を掴むと詰所から飛出した。
という事で先の落描きに合わせて物語を試作してみる。 とりあえずヤギーが登場したところでおしまい。優那がDQN娘になっちゃったよ・・・orz
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