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2005/06/18(土)
ミリオンダラー・ベイビー
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間違いなくアタシの生涯の映画ベスト10に入る映画です。 今のアタシの思いや苦悩をすべて体現してくれるような映画でした。 あまりに自分と重なりすぎて、あまりに思いが深すぎて、ちゃんと言葉にできるか不安です。 痛くて切なくて体を締め付けられるような、そんな作品でした。
その一番の原因は、ヒラリー・スワンク演じるマギーの生き方です。 あまりにも自分と重なりすぎて、人事には思えなかったから。
マギーは31歳。 自分が周りから憐れみの目で見られているのも知っている、いつまでたっても貧乏なウェイトレス生活から抜け出せない、もう駄目なんじゃないか、もう辞めるべきなのではないか、そんな自分との葛藤に苦悩する日々。 でも彼女はそれしかできない。 だって、自分に嘘をつけないから。これがなくなったら自分が自分でなくなってしまうから。 『他の事は何をしてもうまくやれる気がしない。』から。
あー辛い!!! 図星過ぎて。。。
こんな事を言うと、引かれてしまう可能性大なのですが、あたしね、この映画は究極の純愛ラブストーリーだと思うの。 この手の映画って『ラブストーリー』って言うとめっきり動員が減ってしまうらしいんだけど、それって逆に偏見だと思うんです。 この世の中、男と女しかいないわけだし、色恋なくして人生は語れないじゃない? わざと毛嫌いする人は返って不自然だし、よっぽど恋に傷付いた経験があるのかな?
おっと、横道にそれました。
確かに、まっとうに映画を観てれば、二人が愛をささやきあうシーンもないし、モチロン濡れ場なんて全然ない訳だけど、そんな分かりやすい絵を見せられるより、よっぽどこの二人の紛れもない深い愛情を感じる事が出来ました。
多分、マギーにとっても、ダンにとっても、何のためらいもなく心を曝け出せる初めての存在だったんだと思います。 二人とも、それぞれの人生の中で、たくさん傷付き悲しみ絶望してきて、(あえてここを描かなかったイーストウッドに拍手!!)だからこそ生まれた愛情友情家族愛みたいなもの。
陳腐な台詞や歯の浮くような告白など一つもさせずとも、こんなに切なくていとおしい愛を見せる事ができるのかと本当に驚愕しました。 最後のマギーの笑顔。。。あれだけでこの映画を集約できます!ご飯3杯食べれます!!笑
あーん、まだまだ書きたい事だらけだけど、どんなに言葉を重ねてもこの感動と思いを表現することは不可能そうなのでここで辞めておきます。
とにかく本当に凄い作品でした。
そして、すべてにおいて、自分の考えを押し付けない、語りすぎず見せすぎないイーストウッド監督の才能にスタンディングオベーション!! これが簡単なようで一番難しいよね。 作り手ってどうしても自分見せたがるから。
あまりにもレベルが違いすぎますが、同じ芸術を営む者として本当に学ばせて頂いた作品でした。 大感謝です!!!
そして、女優ヒラリー・スワンク!! 本当に素晴らしい!! 彼女の芝居はもう演技ではない、分身です。 彼女は彼女の枠を超えて、マギーになった。 女優として、一瞬でいいから同じ思いを味わいたい。。。そう思います。
まだ観ていらっしゃらない方、是非観てください!! 感動しなかったらメール下さい!! こんこんと説明しますよ!!
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