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2007/07/30(月)
巌根中女子籠球部 〜part8〜 今だから言うこんな話
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決勝戦。
お互いマンツーマンでスタート。
畑沢対策は当然ながらしてきました。 これまで何度も対戦してきてるから、お互いのバスケットはわかってたはず…
畑沢の攻撃を止めるには当たり前だけどディフェンスが大事だと思ってました。 あのカットインと3ポイント、あと速攻を止める方法…
ずっと畑沢を意識したディフェンス練習をしてきました。 それはアドバイスあってのことです。
そのディフェンスがうまくいってたのもあり、巌根の攻撃も積極的でした。 これまでの巌根のバスケットを考えると、それは誰も想像できなかったことでしょう。 2Qまで9点差をつけて勝ってましたから。
ただ… 1Q目の終わりのほうで#4の大坪についてたユカリの精神状態がおかしくなってたのに気づいた…。 あの鋭いドライブを止められないからです。
1Q目、残り46秒…
カバーディフェンスがうまくいってたので交代はさせませんでした。 しかし、ハーフタイムに入り、ユカリの状態がおかしかったので、これまでのユカリの状態を考えるとこれ以上の続行は無理だと判断し、2Q目のスタートにマヤを起用。
私は何度抜かれてもいいと思ってました。 その分、下のカバーディフェンスが効いてるからです。 そのドライブを想定したディフェンス練習をしてきたし…。
オフェンスではアヤカのスリーポイントがよく決まってました。 いいところで決め返してくれる…
総体前のシューティングのとき、アヤカのスリーポイント練習はいつもと違う感じはしてました。 スリーポイントに賭ける執念と言いますか、そんな印象を受けてました。 それがこのスリーポイントの結果なのかもしれません。
それに対する畑沢は、焦りが見えてました。 いつも入るシュートを外してる場面が多々あり、ファールも多い。 その状況を逃す手はない。 こうなったら積極的にいくしかない!
後半…
3Q目は8点差で終了。
ここまでリードできたのは初めて。 このまんま行ってくれ!と願ってました。
しかし4Q目…
大坪の猛反撃が始まった。 ボールが大坪に集まり始めたのです。 その集中力と言いますか、潜在能力がここにきて発揮されたのです。 こんな場面でシュートを完璧に決めてくる大坪を止める事ができませんでした。
点差は追いつかれました。 それでも1点を争う一進一退の攻防戦が続きました。
選手たちは目一杯… タイムアウトとって指示しても聞こえてない… 指示と違うことやってる!?
逆転され、3点差が開いてしまったけど、ノゾミが執念でカットインをし、ボールをゴールに押し込みました!
喜ぶベンチと観客!歓声が上がりました!
60−59! 1点差!
もう時間がない!
ボールを回し始めた畑沢。 プレスをかけてボールを奪えとベンチで指示してるけど止めにいけてない!?
なんで!?
センターのリオが前に出てきた! いつも下がってディフェンスしてるリオがプレッシャーをかけに出てきたのです!ノゾミも!
リオのプレッシャーでボールをカット! 前に走り出したノゾミ!
残り2秒!
とっさにシュートを打つリオ!
「入れ!」と叫んだ新木先生!
しかしそのシュートは入りませんでした…
試合終了。
1点差で負けてしまいました…。 泣き崩れる巌根の選手…。 それに対してすっごく喜ぶ畑沢の選手。 あんな畑沢は今まで見たことありませんでした。
これで巌根女子の中学バスケが終わってしまいました。
ベンチへの挨拶を終えた大坪をつかまえてこう言いました。
「県大会、今度は優勝して来い!」
負けチームのためにも、地区代表としてこの思いを受け継いで欲しいからです。
でも… 私はもう満足でした。 すっごく良いバスケを見せてくれたからです。 今まででどの試合よりもこの決勝戦の試合が一番最高なバスケでした。 子供たちには最後の最後で素晴らしいバスケを見せてくれて感謝です。
結果は負けてしまったけど、バスケでは負けてないと今でも思っています。 ほんの少しだけ大坪の執念に勝てなかった…そう思っています。
観てた人たちから「すごく良かったよ!」って言う言葉が何よりでした。 中には「コーチング力」という評価をいただきましたけど、とんでもない!! すべては選手の力です! 選手たちの「心・技・体」によって得られた結果だと思っています。
私は巌根女子の選手たちと一緒にバスケをやってきたことに誇りをもっています。
最後まで私を信じてついてきてくれてありがとう。
みんなぁー!愛してるよ!
これまでご支援ご協力いただいた保護者の皆さん、ありがとうございました。 皆さんのご支援がなければここまでやれることもなかったと、心から感謝しています。 奥村のわがままに最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
顧問の先生方、振り回してばっかりで申し訳ありませんでした。 最後まで本当にありがとうございました。 この場に立たせてくれたことに感謝しています。
横山さん、いろいろと嫌な思いをさせてしまって申し訳ありません。 でもわざわざ木更津まで来ていただき、子供たちのために指導していただいたことは本当に感謝しています。 横山さんの指導力の凄さにすごく尊敬しています。 巌根女子がここまでやれたのはすべて横山さんのおかげです。 素晴らしい経験をさせていただきました。 本当にありがとうございました!
これまでお世話になった関係者の皆さん、本当にありがとうございました! 皆さんのお力添えがなければ、こうして自信を持ってバスケをすることもなかったと思います。すごく良い経験になったことでしょう。 一生忘れません!
追伸
背は小さくたって、頑張れば勝てるバスケができる! だから最後まで諦めないで欲しい。 「心」を強くすれば絶対勝てる!
そう信じてます。
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