|
2007/12/30(日)
赤い電車の職人集団
|
|
|
前回「今年はこれで最後」と言ったのですが、気が変わったのでもう1回書きます。引退表明してすぐ復帰する芸能人みたいだ。そんな大層なもんじゃありませんが。
最近京急に乗っていると、見習い車掌が指導を受けている光景をよく目にします。年末とあって、乗客は浮き足立っている酔っ払いばかり。そんな中、厳しい教習を受けなければならないとは。因果な職業です。 しかし、乗務員室というのはいかにも狭い空間です。ただでさえ緊張する教習なのに、こんな狭い部屋で、「指導車掌」などというエラそうな腕章をつけた(実際エラいんでしょうけど)仏頂面のおじさんと長時間一緒に過ごすなんて…うーん、考えただけで胃が痛くなってきた。
新人車掌さんは、偉い指導車掌が見守る(と言うか、監視する)下、緊張感いっぱいで動き回ります。それにしても京急は車掌さんの仕事が忙しそう。駅に到着したら、ワイヤレスマイクと合図灯(昔でいうカンテラ)を持って、待ち合わせする快特の列車監視。快特が発車するのを見送ったら、すぐさま乗務していた普通列車に戻り、「ドアを閉めまーす」と放送して出発進行。新人車掌のいっぱいいっぱい感も伝わってこようというものです。 さて、無事快特との接続を済ませて発車した普通列車は、次の駅に到着。何の問題もなくドアが開き…と思ったら、新人車掌さん、指導車掌に「すみません!早すぎました!!」と謝っていました。素人目には普段と変わらないタイミングに見えたのですが…。 このような厳しい修行を経て、赤い電車の高速運転を維持する職人集団が出来上がるのでしょう。頑張っていただきたいと思います。お前が頑張れよという感じですが。私も頑張ります。皆様、今度こそよいお年を。
<おまけ> イラストは、京急の車掌さんが列車到着時、出発時にホーム監視をしている様子(果たしてこの絵で分かるでしょうか…)。乗務員室の扉を開け放し、片手で身体を支えつつ身を乗り出して監視します。いかにも職人芸。慣れてないと転落しそうで怖い…。相鉄をはじめとして多くの鉄道会社の車掌さんは、扉を閉めて窓から顔を出して監視しているようです。
|
|
|
|