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2007/04/16(月) 若いってすばらしい
 JR20周年記念(特別価格8,000円!)の青春18きっぷを使って、一泊二日で出かけてきました。またか、という話ですが。
 かつては青春18きっぷというとその名の通り、貧乏暇ありの若者か、あるいはいわゆる鉄オタの皆様(自分もですが)ぐらいしか利用していなかったのですが、最近はこれを使って旅している年配の方も数多く見かけます。
 黒磯から北上する東北本線の車中。真新しい4両編成の車両のボックス席に座っていると、「新しい建材の匂いがするわね、わたしこの匂いダメなのよ」と言いつつ、おばあさんが目の前の席に腰掛けました。
「ゆうべあまり寝てないからもうろうとする」とも。そりゃー困るから早く寝てください、と思ったが、一人旅の若者(と言えるか微妙ですが)を気遣ってか、いろいろ話しかけてくれました。やはり18きっぷで旅していて、これから盛岡にいる大学生のお孫さんのところへ行こうと考えているらしい。
「若いって素晴らしいことよ、こうして自由に一人旅ができるんだから」。正直、ぶらぶらと一人旅などしていていいのか…と思う年齢でもありますが(←私のことです)、人生の先輩からの有難い言葉として受け取りました。

 郡山から磐越東線でいわきまで出て、常磐線に乗り継ぎ。福島県内の小駅で、宿の送迎の車を待ちます。小駅と言っても、エレベーター付の新しい駅でした。
 一人旅で送迎してもらうのは、以前北陸地方で邪険に接された経験があり(宿までの10分間、車内には重たい沈黙が…)不安だったのです。それでも懲りずに送迎をお願いしてしまうのが我ながら図々しいのですが。
 しかし、到着した車から降りてきたご主人は優しそうな方で、ほっと安心しました。「こんな何も無いところまで来ていただいて…」などと何度も言うので、逆に恐縮してしまいました。どうも、若い客は滅多に来ないので、何しに来たんだろう??と宿のご一家みんな驚いていたみたい。すみません。
 車の中でのご主人の話で、不祥事隠しで問題となった原発のある町だと初めて知りました。しかしそのお陰で、近隣の町と比べて財政は豊かだということ。駅の立派なエレベーターにも納得しました。
 一方で、町長は対抗馬無しの長期政権、役場は町長の親類ばかり、民主主義などあったもんじゃない…とも。東京も神奈川も、曲がりなりにも民主主義が機能しているわけで、有難いと思わなければいけないのかも知れません。
 ほんとに何も無いところだったのですが(携帯の電波も届かない!)のんびり過ごしました。

 帰りの常磐線。あいにくの雨模様でしたが、ところどころで車窓に海も臨めて、ローカル線風情を楽しめました。
 途中の駅で、犬の入ったケースを重たそうに持ち上げて、年配の女性が乗ってきました。犬は時折こほんこほんと力なく咳のようなものをし、くうんくうんと寂しそうな声をあげます。そのたびに、女性は「ダメでしょ」と言いつつケースから犬の顔を出し、なでては再びケースの中に押し込みます。
 あまり自分から声を掛けることはしないのですが、気になったので「風邪ですか…?」と聞いてみました(犬も風邪ひくのかな??)。すると、心臓が悪く、月に一度ほど溜まった薬を抜きに通院しなくてはならないとのこと。
「もとは拾った犬でね。だいぶ良くはなったんだけど。今までタクシーで通院していたんだけど、往復2万円もかかるから、電車に替えて」
 再びケースをよいしょと持ち上げ、女性が雨の中列車を降りていくと、もうすっかり顔なじみらしく、年とった駅員さんが「持ってあげるよ」と改札から出てきました。少なくとも、この女性と犬のためには無くてはならない路線のようでした。


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