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2008/07/12(土) はるばる行ってきたぜ、函館<後編>
雨男、北海道を去る

 朝食は和食バイキング。こんなに泊まってたのか!と思うほどおじさん、おばさん、一部若い客でいっぱい。ゆっくり食べたいところですが、残念ながらそうはいかない。9時発の大間行きフェリーに乗るため、市街から離れたフェリーターミナルへ向かわなければならないのです。
 函館駅までの道のり、修学旅行の中高生がゾロゾロ歩いていました。昨日は小学生の団体もいたし、今がシーズンなのでしょうか。高校生ぐらいの女の子たちがみな、旅行ケースをゴロゴロ転がしてるのに驚きました。今はもうリュックなんてしょわないのか。
 乗客が自分を含め2名のバスに乗って着いたフェリーターミナル。ちょっとした地方空港みたいな、ガラス張りの近代的なターミナルです。
 青森行きの高速船は、まさに飛行機のように3階のデッキから搭乗するみたいですが、大間行きフェリーは、車と同じく地上から乗り込みます。狭い階段を上って客室に。2等船室、カーペット敷きのいわゆる桟敷席に陣取ります。上の階はラウンジになっていました。ラウンジは若者、カーペット席は年配客というようにくっきり客層が分かれているのが面白いです。
 隣り合わせた中年の4人組は、北海道を1週間かけて車で回り、これから一般道で新潟まで帰る所のようです。北海道はここ2日間を除けば天気が良かったとのこと。うーん(泣)。
 この日の津軽海峡は波は静かでしたが、それでもそこそこ揺れる。デッキで海を眺めていても飽きてしまい、席に戻って寝てしまいました。寝てばっかりだなあ。

 1時間40分で大間に到着。徒歩の乗客は、車が下船を終えるまで待たされます。
 降り立った大間は、いかにも北の果ての漁村といった感じ。ここでも地元の警察が、ひまだなーといった風情で警備していました。函館のターミナルとの落差が大きい、古い小さなターミナル(と言うより、待合室といった感じ)でラーメンを食べる。
 バス発車まで30分以上ある。ここから本州最北の大間崎まで3km程度とのこと。バスは大間崎も経由する。折角ここまで来たので歩いてみることにしました。何とかバスに間に合うか。
 途中、「NHK『私の青空』ロケ地」などと書いてある看板を通り過ぎ、はあはあ言いつつ大間崎に到着。この日も若干雲があり、対岸の函館は残念ながら見えませんでした(ヘリコプター事故があったのはこの翌日。ニュースを見てショックを受けました)。そしてゆっくり景色を眺める間も無く、後を追ってきたバスが到着しました。

幻の鉄道と、現在の鉄道

 バスは途中で高校を通り、たくさんの生徒が乗ってきました。大間の高校生は寡黙です。東京や神奈川だったら大騒ぎしそうですが。
 下風呂というバス停で下車。本州最北の温泉郷で、井上靖の小説『海峡』の舞台ともなったそうです(読んだ事ありませんが・・・)。ここで「大湯」という温泉へ。入浴券を買って番台に渡します。まさに銭湯。浴室では、地元のおじさん2人が木の床の上で涼んでいました。
 2つある浴槽のうち1つに足をつけると・・・熱い!入れない。よく見ると、浴槽にそれぞれ「あつい」「普通」と表示されていました。「あつい」を避け、「普通」の浴槽に漬かる。それでも熱い。おじさんが「慣れれば熱くなくなるだろ」みたいな事を声を掛けてくれました。そうですね〜などと言いつつ、ものの1分もすればやっぱり熱くなって湯から上がる。結局、涼んで、また1分ほど入って・・・を3回ほど繰り返し、出てきました。おじさん2人の会話は、ほとんど聞き取ることが出来ませんでした。

 この町には、小さな町並みの頭上を通る不思議なアーチ橋がありました。温泉を出た後、アーチ橋を渡ってみる。まるで単線の鉄道路線のようです。橋の中央に足湯があり、家族連れが楽しんでいました。そこに、「下風呂」と書かれた駅名標が。やっぱり、この橋は鉄道が走るためのものだったらしい。しかし、何故こんな場所に鉄道を・・・?
 謎は、旅行から帰って調べてみてわかりました。戦時中に軍事目的のために、重労働を強いる悲惨な突貫工事で作りながら、結局敗戦を迎えて列車が走ることの無かった、幻の「大間鉄道」の遺構だったのです。謎のアーチ橋はそんな歴史を伝えるものだったのでした。

 再びバスに乗り、下北まで。列車が来るまで1時間あるけど、駅前には何も無い。ヒマだなあ・・・とぶらぶらしていると、遠くにヤマダ電機の看板が見えたので、食べる店でも無いかと向かってみる。
 すると、ヤマダ電機にケーズデンキ、マックにすき屋にケンタッキーが。駐車場はたくさんの車で混雑しています。バスや列車はローカル風情満点でも、道路沿いの光景は関東圏とかわらない。鉄道だけが取り残されている形なのです。複雑な気持ちになりつつ、チキンフィレサンドを食べていました。
 下北から「きらきらみちのく」という窓の大きな列車に乗って(車内で津軽三味線の演奏も)、八戸へ。ここからは新幹線。いつもながら、新幹線は速いけど、移動するだけが目的の乗り物だなあと思います。そして現実に引き戻されるのです。さあ、明日からは普段の生活に戻らないと。


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