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2019/06/11(火)
いちばん薄っぺらな街
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ひまひまなので連続更新です。以前もこのひまひま日記で触れたことがあると思うのですが、今からもう35年以上前、フジテレビで山田太一脚本の『早春スケッチブック』というドラマが放送されていました。 この頃、ぼくは幼稚園児。実はこのドラマ、相鉄線の希望ヶ丘が舞台となっていて、通っていた幼稚園の映像が少し流れるということで、「遅い時間だけど、お父さんやお母さんと一緒に見てくださいね」と先生に言われて、見た記憶があります(YouTubeでオープニングの映像が確認できるのですが、懐かしいマイクロバスと、園長先生の姿が…(涙))。 しかし、ドラマ自体は夜10時からの放送で、しかも何だか暗そうな話で、幼稚園児がまた見たいと思える代物ではなく、結局その後見ることはありませんでした。
それから月日が流れ、こうしてネットで情報を得られるようになって、「視聴率は悪かったけど、ドラマ好きの間では傑作と評される作品」だと知ることになるのです(つい最近、民放のBSで再放送されていたみたいですね。見たかったなあ…)。
このドラマについて検索していたら、あるブログで、近年になって(といっても2012年ですが)行われたトークショーでの、山田太一さんの発言が書き起こされていたので、引用します。 「ぼくは電車が好きなんですが、ポルノ映画の『痴漢電車』というのがあったから電車は貸さないと言われて、京王線と相鉄線だけ貸してくれて」 そうそう、今でこそ各鉄道会社がこぞって撮影協力しているけど、かつては京王と相鉄ぐらいだったんですよね。で…
「横浜からひと駅ずつ降りて歩いて、すると希望ヶ丘があった。なんて嘘っぽい名前、現代のいちばん薄っぺらなところが現れていると(一同笑)。で、そこを舞台にしました」 なんて辛辣な(笑)。でも、おかげで相鉄沿線が名作と語り継がれるドラマの舞台になったわけで、良しとしないといけません。とにかく一度きちんと見てみたい。そんなわけで、今回はこのへんで。
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