|
2019/07/10(水)
のび太の犯した罪と罰
|
|
|
ひまひま過ぎてまたまた更新です。東京国立近代美術館で行われている『高畑勲展』を見に行ってまいりました。地下鉄の駅を出ると、真上は毎日新聞の本社、すぐ目の前には皇居、まさに東京の真ん中。すっかりおのぼりさん気分です。
展覧会には老若男女、外国の方もけっこう見に来ていました。高畑氏が書いたという『ドラえもん』の企画書が現存し、展示されていたことに驚いた(2018年6月の日記参照)。私の脳みそでは一度読んでも覚えられなかったのですが、「子どもらしい復讐心や、それが失敗に終わることも含めて、子どもの心を開放し…」みたいな一文があったと思う。ドラえもんの魅力を語る上で、のび太の復讐心に触れる人はあまり居ないよなあ、さすがだなあ…と感心してしまった。この企画書、どこかで出版してくれないかなあ(あと、エスパー魔美に出てくる高畑さんって、やっぱり高畑氏がモデルなのかなあ。何となく風貌が似ているんだけど)。
高畑氏は「絵を描かない監督」ということで、演出の資料として絵コンテや企画書などが多数展示されているんだけど、どうしても私のような素人としては、スタッフによる鮮やかな背景画やレイアウト画の展示のほうに目が行ってしまいます(宮崎駿は若い頃から凄かったんだなあ、と再認識)。優秀なスタッフを束ねて作品を作り上げる能力が秀でていた人だった、ということかも。 高畑氏は、初監督の映画作品『太陽の王子 ホルスの大冒険』での大幅な予算超過と興行不振で、その後しばらく干されてしまいます(この傾向は、晩年の映画作品まで一貫していますね…)。でもそのおかげで、ハイジをはじめとするアニメシリーズで、実力を発揮することができたのかも知れません。 展示を見ながら、普段アニメなど見ない母親が『赤毛のアン』は好んでいたことを思い出しました(オープニングも印象的だったなあ)。高畑さんって、かぐや姫に至るまで、一貫して女性を中心に描く監督だと改めて思いました。宮崎アニメに出てくる女性が、少年マンガのヒロイン的な人物が多いのと対照的で面白いです。 それにしても、最後に『かぐや姫の物語』が作られてよかったなあ…と思います。遺作が『となりの山田くん』じゃあんまりだから(いや、好きなんですけど)。
まとまらない文章になってしまった。そんなこんなで、せっかく東京に来たのだからと、学生さんたちに交じって都の西北早稲田の横を通り(きみ、早稲田じゃないだろ!)、都電に乗り、西新井大師へ行って、草だんご買って、押上から京急の特急に1時間半乗って、うたた寝して隣の男の子に寄りかかって押し返されて…といった感じで帰ってきました。疲れた。 で、だんごの賞味期限が2日間なので、一人でパクパク食べています。20個入りなんですけど。苦しい。そんなわけで、今日はこのへんで。
|
|
|
|