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2004/07/07(水)
涙もろさ
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今日は、PTAのママさんコーラスで、特別養護老人ホームに行って来ました。 童謡懐メロが多いので、私としては歌いやすい選曲なので、発表の場としては一番楽しみだったりします。 毎年、感激に泣き出すお年寄りがたくさんおられるのですが、今年手伝いに来ていた若いママさん達が、ボロ泣きしてるのが印象的でした。 合唱のレベルは素人の寄せ集めですからたかが知れてるんですが(汗)、雰囲気で、感極まってしまうんでしょうね。 私は老人ホームや養護学校との交流は割と馴れてるので、こういうのは割と平気ですが、でも素直に感動するっていいことだなあって思いますね。
3月5日の日記でふれた「涙もろさ」の続きです。3月3日の朝のNHK番組で「涙もろさ」について特集してましたが、心理学上、高齢者が涙もろいのは老化ではなく、多くのライフイベントを通過したきたため、その過去の記憶と今の感動が結びつくらなんだそうです。 その番組である実験をやっていました。だいぶ日にちが経ってるので、記憶が正確ではないですが、だいたい以下のような内容でした。 奥様をガンでなくされた60代の男性の方が、奥様を偲んでの1冊のアルバムを作ったのです。 何の変哲もない記念写真が多く、文字は全然ないのです。ただ、二人が出会った頃の写真、結婚式、子供の誕生、子供の新入学成長巣立ち、そして老後の二人の旅行、、、そんな写真が古い順に納められていて、20代〜60代の人にそれを見せて反応の違いを見るという実験でした。 20代の男性は、何に見るべき物があるのかピンと来ないようで無反応したし、20代の女性は結婚式の写真にうっとりしたりして夢見がちにニコニコして眺めてました。 ところが、40代の男性は写真から伝わる物に大きな感動を得たようで、涙ぐみながら、「この方は本当に奥様を愛していたんですね〜」と。そして60代になると、もうみんな見た人ボロ泣きでした。 「このご夫婦の愛にあふれた人生を感じた、自分もいつ伴侶と死別するかもしれない、その日のことを思うとその悲しさを想像して泣けた」と。 結婚、出産、育児等のライフイベント経験が多くその感動を知るから、高齢者は涙もろいのだそうです。 基本的に心を洗い流す涙は健康に良く、ストレス発散になるんだそうです。 ただ、心身に悪い鬱の涙というのもあって、それとは別なので要注意ということもTVで触れられてました。
立場によっても感動って違って、 これは確か養老猛司氏の「バカの壁」にあったくだりだと思うんですが、、、 医学生に出産の映像を見せると、男子学生は「こんなのとっくに知識として知っていた。」と醒めた目で見るのに対し、女子学生は妊婦の表情や周囲の励ましを細かく観察し、生命誕生の瞬間の喜びに感動したと長いレポートを書くという差が顕著に出るんだそうです。女子学生はそれを自分のことのように感じられるが、男子学生は出産には無関係ですから(笑)、知識としてしか見ないので、「感動」を読みとれないんだそうです。
上記のようなこと、自分も思い当たることありました。 「大人になれなかった弟たちへ」という教材は、若い頃は授業展開に自信ありました。 私自身、若い頃は全然泣かない人間だったので、冷静にかつ必要なだけ情感をこめるテクニックを持って授業できました。 ところが、長女育休明けにちょっとだけ現場に復帰したのですが、その授業したら、泣けて泣けてしょうがない。こんな感情移入してたら、冷静に授業できないじゃんと困ったものでしたよ(^^;。 どうしても死線をさまよい、頻回の手術で泣きわめくのにミルクをあげることを許されなかった自分の経験と重なってしまってだめでした・・・表面的にしか読めてなかった作者の心の痛みが、自分の痛みとして実感できたのでした。 その自分の変わりように、自分でも驚きますね〜。
「母をたずねて3千里」も若い頃見た時とは、全然見えてくる物が違うんです。こんなので私は泣かなかったのになあ。 「A.I」も私は笑いが出るほど、ボロ泣きでしたが、旦那は冷静に見てたので、私は本当は人一倍涙もろいのかも。 (子供のことでいろいろ苦労したもんでね。) 02の賢ちゃんにあんなにはまったのも、母である自分と子供だった自分双方の経験に結びついて感じる部分が大きかったからなんですよね。
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