プレハブの居間
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2004/09/03(金) 悪のヒーローコンプレックス
セブンイレブン仮面ライダープロジェクトに踊らされ、ついボトルキャップ付きジュースと500円クジに手を出してしまいました!結果は・・・欲しかったブレイドは、私には縁がないのかかすりもしない(涙)ボトルキャップはだぶりが多いし、クウガと555の人形はあるんだよな。がっくり。

ブレイドの劇場版攻略ガイドのプロデューサー氏のコメントや幼児誌のキャストとライターさんの対談読んだのですが、、、気のせいか、どうも作品のブレーンの根底には「アンチヒロイズム」がありそうだなって気がしましたが、、。気のせいかなあ、、、
「自らの野心に押し潰される野心家の悲劇性」を描きたいなら、それがテーマという奴なのですが(^^;、<井上様。書きたいことそのものが主題ですよ〜(笑)
言われて見ればTVも「桐生という狂ったヒーローの悲劇」だったし、あとはコメディそのもので特にメッセージ性はなかったし、、映画でもそんな感じなんでしょうか。
伝えたいこと(ポジティブなメッセージ)はないと言ってるのに、強いて言うなら「愛」と。言いたくもないクサイメッセージを無理に編集部が付け加えた感じが何とも、、、、ーー;想像すると笑えました。
だってそこで子供達に伝えたいメッセージなんて信念のしっぽ見せちゃったら、信念のために生きることの懐疑性を描きたい人には自己矛盾が生じるもんね(笑)
でもメインキャストはアンチヒロイズムが主題だとすると存在意義に関わるから、フォローもしたくなるよね<椿さん。
愛をテーマに演じたキャストとアンチヒロイズムをテーマにしたシナリオと、どう融合するのかそこが見物だなとか。(あくまで想像のシチュですけどね。^^;)

案外、555も氏が一番描きたかったのは(テーマは)「草加という悪のヒーロー」なのかも。
神戸少年Aの件で盛んに精神科医がコメントしてた「悪のヒーローへの同一視」って奴ですかね。
子供は自我に芽生えると、憧れていた正義のヒーローには絶対なれないと自分の能力の限界を見極めてしまいます。
しかし、悪のヒーロー(犯罪者)はなろうと思えばなれるので、より親近感が湧き同化しやすいんだそうです。
別に誰しもフィクションの悪者が好きになったり、ゲームで敵キャラを好んで選んだりするので、そんなに特別なことではないらしいですが、
Aの場合は、価値観が未熟なうちに悪のヒーローに陶酔して、独自の宗教や思想を作って殺人を正当化してやってしまうあたり、普通でなかったんですね。。
ところがAの事件後、かなりの子供達が犯罪者である彼を神聖化したんです。世間を震撼させた悪のヒーローが同年代の子供だってことに強烈に惹かれたようです。
Aにとって世界の法はハムラビ法典で、彼は元もと死刑になるつもりでやってるので、こういう奴には少年法も死刑も犯罪抑止にならないんですな。むしろ罪を認めさせられて生きるよりさっさと死刑になってこそ、彼のイメージ通りで、悪の華を咲かせ、最期に無惨に散るのがかっこいいヒーロー像なんです。ヒットラーやムッソリーニみたいな最期を目指してたのかも。彼らにとって死よりも狂気よりも恥辱よりも、自分の犯した罪の重さ、失われた命の重さを思い知るのが一番苦しいことなんですな。だからAは「人を殺したんだから、死刑にすればいいだろう」と当初即死刑にならないことに不満を漏らしたそうです。自分は命が大事でないから、他人の命も何とも思わないってことで、罪悪感から逃れられるんですな。
ところが、行為障害という診断が降りて、徹底して更正教育を受けた末、彼はさんざん罪悪感に苦しむようになったのですが、、、そこでやっと悪のヒーロー幻想は破れ、人間性を獲得したわけです。
池田小事件の宅間守のように人格障害まで来ると、絶対自分の行為を悔いない奴、反省しない奴もいます。
ところが、ネット上ではやっぱり彼を英雄視する変な人達が見受けられまして、ある種の人達にとって自分らを阻害する(と思いこんでる)世間とエリートに復讐してくれた英雄なんですなあ。決して改心したり、謝罪したりしないで、力(権力)で負けても善良な意思になんか染まらないのが最強だと(笑)。
一方サリン事件の林郁夫のように、医師という社会的責務を思えば、最も罪の重い立場であるにもかかわらず、誠心誠意罪と向き合う真摯な姿に、多くの被害者達は心を浄化されています。変な言い方ですが救いを感じるようです。林の罪はあまりに重過ぎますが、こういう人がいるから、それでも人々は人間性を信じられるんですよね。
別にアンチヒロイズムがテーマでも、一般向けとしては全然問題ないでしょうが、悪のヒーローが悪のヒーローを生むような作品なら、子供と見るのにはちょっと抵抗ありますな(ーー;


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