|
2007/10/09(火)
浅利慶太を見習え
|
|
|
今日もまた札幌に、親父とおかんが二人で行く予定だった町の芸術鑑賞会だが、父の入院が長引いたので、もったいないから代わりにいってきたのだ。町民じゃないのに、超のバスに送迎してもらって。不正である
劇団四季である。母がミュージカル好きという環境だったので、小学生の頃は、キャッツだと怪人だのライオンキングだのずい分四季のミュージカルは見にいかせてもらった。四季も賛否両論あるが、まあレベルは高い。小さい頃から、質のいい作品を毎月のように見させてもらった事は感謝している。浅利慶太と私とでは作風が違うから直接役立ってるとは言わんけど、見せ方とかなんとかで参考にはなっとるだろう。掃除機の入場曲はオペラ座の怪人だし、立て看板には「笑の内閣のプロレス芝居はすごいらしい」て書いたし。また、パクリばっかり
最近は駅前という超近い立地にあるにも関わらず行ってないがね。四季は高いが金がないのと、知り合いが出てないから。もう芝居なんて見たい物より付き合いなんだよ。ただどうもそこまでして行っても感謝されて無いみたい（わしがそこまでして行っても相手は来てくれないし、寝たら怒るし、こっちは寝不足でも無理して行ってるんだ。感謝されこそすれ怒られる筋合いはないわい、別に寝ようと思って寝てるわけではないから全編見てないわけでは無いから感想は言えるのに、本気で客席でウトウトするくらいなら来ない方がいいと思ってるなら芝居人失格だ。いや、言い過ぎたな。悪いと思ってますよ、ごめんね。でも夜の仕事で特に土日はきついんだ）だから、そろそろ本当に見たいやつだけにしぼろうとは思ってるけどね
作品はエビータだった。マドンナ主演で映画にもなった、１９５０年前後のアルゼンチンのペロン大統領の嫁はんだ。金持ちから財産を取り上げ、貧民にばらまいたいわゆる左翼ファシストである。独裁者研究大好きの総裁も、なかなか評価が難しい人だね。
先週、テレビでやってた「たけしの独裁者で何が悪い」という番組も興味深かった。特にトルクメニスタンのニヤゾフの個人崇拝ぶりなどは、前々からニュースでチェックしていたが、正日なんか目じゃない酷い独裁振りだ。しかしトルクメニスタンは、ガスで豊かで医療費も教育費もみんなタダ、儲けを国民に還元しているので独裁者なのに不満がないらしい。難しい物だに、不自由だけど豊かで飯に困らないか、自由だけど貧しいか。私は好きな芝居をするために貧乏に耐えてるのだから、貧しくても自由を選んでるけど。ただで好きなだけ芝居さしてくれるなら、どんどん独裁政権に媚びをうるマ芝居を書く気もする。今私が文明死ねとかいう芝居を書いているが、自民党が低所得者にきつい政策をしてるからであって、文明が内閣に補助金くれたら伊吹閣下マンセーと言うよ。そりゃね
劇団四季ってのもそういうとこだろうな。日本の劇団は大きく分けて２つあって、四季とそれ以外である。他の劇団はすごい役者がいるところでも、採算は取れていない（団員がテレビなどに出て儲ける、もしくは研究生から学費をとる）が、四季は儲けているのだ。専用劇場を立て、団員に給料を出し。はっきりいってうらやましい。浅利慶太は演出家と経営者の相反する才能（クリエイティブな才能と、経営を安定させる才能てのは本来使う脳が違うはずだ）を持ってる稀有な男だ。ソニーだって、技術は井深大、商売は盛田昭夫と二人三脚で儲けたのだ。両方できるなんて松下幸之助くらいだろう
その浅利君の成功の秘訣はやはり政界へのコネだ。中曽根との仲のよさは有名だし、福田ともいいらしい（四季の会報にパーティーに中曽根元首相や福田官房長官（当時）も来ましたって書いてあった。ちなみに、森さんも来てたのに文中には書いてなかった。いくら森さんだからってかわいそすぎる）。作風を見ればむしろ左よりなのに、中曽根と仲良くできるってのはすごいね。
とにかく、作品を妥協せず、でも商売として成立させたってのは（しかも一人で）大いに見習いたい所である。ただ、やたら劇団の女優に手を出す（３・４回結婚してるはず）というのは見習わない方がよいと思う。私は絶対に公私混同する自信があるから外部にしかつくりませんよ。あと、稽古場で嫌な事あったら愚痴りたいし
|
|
|
前の月