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2010/01/31(日)
南空知てどこのこと
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今回のあらすじ
あらすじ
9年連続名門岩見沢(いわみざわ)杯星高校が予選突破している、高校演劇南空知(みなみそらち)地区にある弱小演劇部•美唄(びばい)水産高校演劇部部長•小渕龍介は、3年連続地区予選落ちをさけ網走(あばしり)で行われる全道大会に行くための秘策として、芝居中にプロレスをすることを提案する。しかし、あまりに突拍子もない提案に部員は同調しなかった 札幌に拠点を置くプロレス団体WNWの若手レスラー、クレージー•キラーは、その才能から将来を渇望されながら、会社の指示に従わず自分勝手な試合をするため、解雇されてしまう。 そんな2人が出会った時、美唄水産高校の網走へのサクセスストーリーが始まった。 笑の内閣初の札幌―京都2都市公演は、高校演劇の世界を舞台にした笑って泣けるお馬鹿青春ストーリー。
と、いうことで前回、洛西地区予選、小野洋高校、(杯星は校名は同じだが、場所が桂から岩見沢に変わった、桂の杯星高だからギャグになってたのに、てこれが駄洒落でって気づいた人は300人中2人しかいなかったけど)だった部分は変更になった、ようは舞台が京都から北海道になった。京都公演でも、地名は京都に変更せず、完全に舞台は北海道になりました
京都の人に北海道ネタして通じるのかとか、せっかく京都の劇団の遠征てことを考えれば、むしろ京都ネタ使った方が良いのではとか、WNWを北海道のプロレス団体にすると、今後の公演まずいんじゃとかリスクをおっても、北海道に変えたのは、ひとえに私が実際に、南空知地区で3年間高校演劇をした思い入れにほかならない。3年間突破出来なかったけど、納得出来るだけのレベルの芝居を作っていた他校のライバルたちとの楽しい思い出(特に1年生のときの合同公演の「ユタと不思議な仲間たち」ほど楽しかった公演は、大学2年の「エメラルド」まで超えることはなかった)を込めて書いた作品なので、もうここはわかりにくくてもしゃあないの意気だ。
それでも役者から、北海道の地名がわからん、位置関係がわからん、とかくるので、若干南空知とその市町村間についても、解説します
北海道は広すぎるので支庁という14の行政地区に分かれていて(私の実家は日高支庁)、空知支庁は北は幌加内町から南は由仁町まであるが、それでも南北にでかすぎるので、美唄市、月形町以南を南空知、奈井江町、浦臼町以北を北空知としてわけ(ちなみに数年前まで、高校野球ですら北空知は北北海道大会、南空知は南北海道大会だった。駒大岩見沢が数年前まで南空知代表だったのに、急に北空知代表になってるのはそのため)ています。別に北が社会主義で南が資本主義というわけではない。
空知全般に言えるのは、昔は炭坑で栄えたが石炭から石油へエネルギーの変化が起こる中、どこも寂れていることだ。昔は栄えていたのに炭坑の閉山で、「本当に市かよ、町てか村じゃねえのかよ」というゴーストタウンが多い、歌志内市なんて人口4千人しかいないし。メロンと財政破綻で話題の夕張もここ南空知地区だ。これは夕張だけじゃなく、財政破綻しそうな町は空知にはいっぱいある。寂しい地方だ
舞台になっている美唄市は、人口3万弱、ここも昔は炭坑で栄えたが、閉山で見る影も無い。特に、我路地区は「限界集落特集」で取材されるは、廃墟写真集に載るはでえらいことである。ある日本屋で立ち読みしていたら、自分が普通に遊びにいってた場所が廃墟写真集に載っている体験なんてした人はなかなかいないだろう。
他にも、マガンの飛来地最北端「宮島沼」が有名。市長の桜井市長は、漫才師をやってる息子のライブで調子に乗ってパンツ一丁で漫才をし、市議会で問題になったことが全国でニュースになったというお茶目な市長さんだ。靴をかうなら、同じクラスの野本君の実家であるボンノモトだ
ちなみに地形的には美唄水産高校というのはありえない。
ライバル杯星のある岩見沢市は、私が通っていた岩見沢西高校がある町(当然、杯星は創作。実際には杯星に相当するような私立高校はない、駒大は野球部以外馬鹿ばかりだし)。最近、栗沢町と北村を合併し、人口は9万。同じく炭坑の閉山がありながら、札幌から近いことでベットタウンとしての機能を有し、空知の中心都市として行政機能も充実していることから、人口は横ばいで留まっている。
それでも、駅前の空洞化は深刻で、私が高校時代よく放課後遊びにいっていた西友は閉鎖し、郊外の店舗ばかり栄えるという典型的地方都市。イオンが駅前を潰すというのは全国どこでもある風景だ。車が無いと生きていけない。
他にも恐竜の化石がうりなのにそれに見合う良い博物館が無い三笠市、栗沢のいちごは栗沢一だという誰もが「当たり前だろ」てつっこむ看板のある栗沢町、日韓ワールドカップでメキシコ代表のキャンプ地に選ばれながら抽選の結果札幌で試合が無いとわかるやドタキャンされた栗山町、正式には「北という名前の村」なのに誰もが「北村」とよぶ不思議な村北村、観光名所が刑務所という月形町、トリビアで馬鹿にされた「ヤリキレナイ川」という名前の川がある由仁町など、南空知にはしょうもない町がいっぱいあります(北空知は北空知で、障害者でもなんでもないヤクザをよく調べず介護タクシー代を払ってた滝川市や、「赤毛のアンのテーマパーク」なんてよく考えなくても売れるわけなさそうなテーマパークを作って大赤字になった芦別市などマヌケな町がいっぱいあるよ)
ああ、なんか書いてて寂しくなってきたぞ。まあ、実家のある日高なんか、寂れるどころか、有史以来栄えた時など一度も無いもっと田舎だけどな。
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