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2010/10/22(金) サボテンとマッスルをみてモラトリアムを考える
 眞野が客演してる、サボテンと機械を見てきました。いや、すごい芝居だった。ちっくがはじめて書いた脚本であったが、あんな恥ずかしくもなく自分の願望を書けるのが羨ましい。ヒロインが頭が弱い。恋に恋する馬鹿女。そしてもう一人出てくる女がまたすごくて、好きだった芝居をやめて嫌々サラリーマンを続ける彼氏に「今のあなたは見てられない、私が働くから仕事やめて芝居してよ」というのである。そんな女はそれこそ非実在少女(て年齢でもないが)だ。羨ましい、実際そんな女がいたら絶対つきあいたい。

 これをありえねえよ、非現実的すぎるわと非難するのは簡単だ。しかし、私は非現実的だと思うけど、いいなあ、こんな女いたらいいなあと思った。例の台詞、けっこう序盤で言っちゃったからありえねえよと思ったけど、何度もそんな場面があって、彼氏も彼女もぼろぼろになって最後の最後に「仕事やめて芝居してよ」て言ったらぐっときたと思う。ぐっときた私はダメ男だろうけど。

 私にはこの本は書けない。恥ずかしいから。だから、願望を形にしてしまうちっくはえらい。これでやめるらしいが、技量は回数を重ねればつく。が、願望をストレートにだすってのはセンスだ。書くだけなら書けるだろうしまた書いてほしいなあ。

 とにかく、ちっくなりのモラトリアムの答えが、まさかの自己肯定というか、今でもニート生活を許してくれてる課程というかなり良い環境にいるのに、さらに世の中まですべて都合良くなったらいいのにという際限ない欲望であることにセンスを感じた。

 で、ここからはようやくかける10月6日のマッスルの感想である。まったく、その前に行った劇場に見学に行きさえしなければさっさとかけたわけだが、改めて説明するとマッスルはその名の通りハッスルのパロディとして出来たプロレスであるが、ある意味ハッスルを超えている。プロレス界の鬼才、マッスル坂井がプロレスの常識を打ち破った企画を毎回するプロレス興行である。例えば、試合中スローモーションになったり、同じ試合内容の興行を2日連続でやったりである。演劇では当たり前だが、筋書きのないスポーツであるはずのプロレスで、カードどころか勝敗もレスラーが言うマイクもすべて同じ興行を2日連続でやるということが、どれだけ画期的かはわかるだろう。事実、マッスルの客は演劇関係者が非常に多い。

 そんなマッスル坂井は、この日の興行を持って引退する、実家の金型工場をつぐためである(また出来ちゃった婚をするらしい)。マッスル坂井ほど才能がある人がプロレスをやめる。もちろん、収入が厳しいからか、収入は十分あるけど家を継がなくてはならないかのどちらかはわからない。しかし、あれだけクリエーターとしての才能がある人がやめなうてはならないほど、興行の世界というのは厳しいのだと思うと悲しくなるし、惜しすぎる。平日の夜に後楽園ホール2000人以上を満員に出来る興行の主宰が、それでも止めなくてはならないのだよ。演劇人ほとんどアウトじゃん

 この日も前半は最終回とは思えない笑い満載で大いに笑わせてもらったが、後半はシリアスにお別れ。特にディーノVS坂井で、坂井がタップしたのにディーノが離さない時に「ディーノ離してやれ、坂井はもう諦めたんだから」て台詞には涙腺が切れた。

 私の周りには、やめたくないけど、色んな事情で演劇をやめた人間がいっぱいいる。プロレスと演劇という違いはあるにせよ、いつまでも楽しい世界が続かない、モラトリアムには終わりがあることを象徴するこの台詞は悲し過ぎた。そして、最後に鈴木みのるが対戦相手になり、坂井の最後を祝福するようにスローモーションにつきあうのだ。あの、強いレスラーの象徴であるみのるが坂井の世界観を認めスローにつきあう。と感動的だろうか。

 そして、最後に20年後の2030年、子供をレスラーにして育てマッスルを再開するから見に来てくれ、今から招待券を配るというオチでしめる。本当に出口2030年10月6日と書いたチケットをもらった。とっておけるだろうかと心配だが、最後まで見事なオチである。

 本当に悲しいし、才能はすごいと思ったしある意味嫉妬した。私にもこの才能というか、この世界をつくる力が欲しいと思った。これから、送り出すちっくや卒業して行く仲間にもこの世界を作りたいと思った。ようは、もし私が引退する時は満員にしてこれくらいお客さんに祝福してもらって、尊敬する大学の先輩であるごまさんに出演していただいたばかりかプロレスしてもらうくらいのものをもちたい。やめるつもりはないけど。

 サボテンとマッスルという対照的なモラトリアムの考え方を見て、はかない興行という世界を考え直したのであったとさ


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