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2010/11/24(水)
改正案私案を作ってみた
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今日の稽古は人が少な過ぎてまともな練習にならなかったので、隣の部屋で練習していた四方ちゃん(明らかに18歳未満に見えるという点で規制されそうな21歳)をからかって遊ぶという他に、新条例案の危険性についてみんなで話し合った。正直私がのるてちゃんを書くまで、この問題を知らなかった面々が、「条例案見た?」とか(実写をのぞく)や「不当に賛美」をネタにしているのは嬉しい事である。
さて、脚本改訂も済んだが、反対運動の情勢は悪い。もう、どう決着を付けるかの段階になって来ているだろう。
この対決の何が負悪いって、規制派には「規制を成立させた」という勝利ラインがあるのに対し、反対派はないことだ。何度否決したって「似たような内容の条例案を出すのに回数制限」がない以上、何度でも何度でも否決しなければならない。向こうが諦めない限り、永遠に戦わなければならない、面倒くさすぎる。
もちろん私は一生表現に関わろうと思っているから、その面倒くささも(もっと切実な一生貧乏かもしれないというのも)覚悟の上だ。が、同時に、そんな時間があるなら創作活動に専念したいというのも事実だ。うちの劇団かて、3月には福岡公演をひかえていて、それはプロレス芝居をやる事は決まっている。いつまでも「のるてちゃん」だけやってるわけにいかんのだ。私は社会派も好きだが、永遠に運動する劇団になりたいわけではない。必要な時は怯まずに運動はするが、必要がない時は日常に戻りたい。
今回はもちろん、否決が一番。最低でも時間が足りないと継続審議にすべきと思うが、不毛な戦いを終わらせなけてればならない。
長期的な戦略はもちろん、他人の趣味嗜好へ寛容な社会。オタクでも、ロリコンでも、腐女子でも、具体的な犯罪を犯さない限り尊重される差別のない社会。誰しもが表現の自由の大切さを理解する社会をつくりあげることだ。「本当に酷い作品だけ規制するから、表現の自由は侵してない」なんて発言が、矛盾してると気づかないて社会じゃ駄目なのだよ。
が、それは長期的だ。人類が到達できるかもわからない。ならば、短期的な決着方法もまた考えねばならないだろう。そうなった時必要なのは相手の立場になって考える事だ。
まずは規制派の立場。メンツをたててやるなんてのはしゃくに障るが、奴らがなんとか通したいというなら、実効性のない改正案を出して、メンツを保たせてやるのも手ではあろう。
そして、条例採決のキーマンである民主党の立場になって考えてみようとも思う。そりゃ我々の立場から言えば、もしこの条例で妥協するなら裏切りやがったと思う。しかし、彼らとて賛成派から色々圧力がくればびびるとも思う。
じゃあ自分が民主党都議としてなにが怖いかったらそりゃあ選挙だろう。もちろん、「したい政策ができないくらいなら落ちてもいい」と思っている人は居るかもしれないが、しかし落ちたら元のこもない。
では、どうしたらいいかといえば、もちろん理論的に「この条例案でも妥協出来る産物ではない、酷さは変わってない」ことを伝えるのはもちろんだが、「ここで賛成したって得しない」と思わせるのも重要だろう。
ここで賛成したって、賛成派は最初から賛成してた自公に入れる。反対派は共産党に入れる。ましてや(本当に悪いのは最初から一貫して反対していた自公だが)、裏切られたという恨みはそれを忘れさせる。
じゃあ、民主党が一番得するのはどんな方策かといえば、素直にこの案に賛成する事ではないのは明白だ。重箱の墨をつつくが如く、問題点を洗い出し、実質骨抜き案を突きつける。それがむこうは受け入れなければ否決でヒーロー、向こうが受け入れれば表現規制をほぼ無効にさせてヒーロー、どっちでも得じゃないか。
だからこそ、その知恵をさずければいそんなことを考えながら、飲みながら友人と、私が考える改正案というものを作った。
じゃあ、公表しろよと言われるかもしれんが、現段階ではネットではするつもりはない。私は法学を学んだわけでもないので、それでも危険性の高い欠陥案かもしれない。また、あくまで素人が作った私案であるので、それが反対派全体の妥協ラインなどと思われては困るからだ。
じゃあ、どこでやったらいいかということで、「のるてちゃん」のパンフレットに挟み込むという手は出来ないかと思っている。こっちも商売なので集客UP策も考えなあかんので、ようは「のるてちゃん」見に来たら「表現者としてこのラインならいける私案」は公表しますっていったらお客さん増えないかなと思うのよ。いや、精査して出来ればと思ってるし、都議の皆さん。参考に見に来ません?
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