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2010/02/07(日) 高校演劇という世界
今回の芝居は高校演劇が舞台ということですが、あまり知られてない世界なので解説します。

 高校の文化系部活動のひとつである演劇部は、高文連に所属し、おもに秋に地区大会ー都道府県大会ー地方大会という過程で、勝ち進む。京都の場合は、地区から府大会、近畿大会と進むが、北海道は地区予選の後いきなり北海道大会である。また、参加校が少なく面積も狭い県はいきなり県大会ということもある。地区予選は、おもに10校に1枠の割合で上の大会に進むようになっている。

 また、高文連の大会は毎年夏に行われるため、秋の地方予選で最優秀をとっても全国大会は翌年となる。よって、3年生は卒業して出場資格がなくなる(3年生キャストは後輩に変更せざるをえない)という理不尽な日程になっている。対策としては、地区予選を春にするか、高文連から独立して全国大会を冬にするしかないのだが、前者の場合は入部したての1年生が基礎を固める前に地区予選にだれるのかという点、後者の場合は冬まで大会がのびたら受験を控える3年生は結局あまり出れないという問題点がある。
 
 また、高校演劇とは非常に特殊な空間である。体育会系の部活が、ほとんど優秀な者はのちにプロにつながるものであるのに対し、ほとんどそれ以降の演劇とは継続しないという点である。もちろん、高校演劇出身者で多くの成功した演劇人はいるが、に野球やサッカーの大会に、プロのスカウトが来て勧誘するという話はよくあるが、高校演劇の大会に劇団関係者が青田買いに来たなんて話はほとんど聞いたことが無い(そもそもプロがあるスポーツと違って、食えてる劇団なんかほとんど無いんだから、スカウトもだしようがないのだが)。

 やはり、大学劇団以上の演劇は、つきつめればショウビジネスであるのに対し、高校演劇は教育の一環であることにつきるだろう。ようはそれ以上は面白けりゃ法律違反以外何しても良いが、教育は違う。よって、生徒には大受けするような馬鹿な作品でも、評価の対象にならなかったりというのは往々にしてある。筆者の高間も、3年間まじめな芝居に耐えた鬱積が今の馬鹿すぎる内閣の作風につながっていると言える。

 また、高校演劇は多数の高校が上演するため、上演時間はかならず60分59秒以内、仕込みバラシは合計20分以内という厳しい掟が有り、オーバーするとどんなに良い作品でも失格になる。


 それ以上の演劇でも、コンクールはあるし、どこが売れ残っていくかというサバイバルゲームではあるが、高校演劇ほど明確な形で「一つでも上の大会に勝ち上がること」を目標に設定された演劇集団はない。よって、多くの演劇を志すものの中で一番最初に出会う場所でありながら競技制のある世界であり、ここで勝ち抜けなかった私はこの先どんなに売れても取り戻せないのだ。

 さらに、高校時代から演劇をやろうなんて思う者はちょっとおかしい。たいていの学校で、演劇部とは蔑まされている。大学でも変わり者ではあるが、不遇度はそれ以降の比ではない。中学まで明るく生きていれば演劇なんてしなくてもいいのだ。

 おおまかに、7割のなんらかのコンプレックス(自我、容姿、性格、中学時代体育会系にいたけど挫折したなど)をもつもの、2割の友達に誘われなんとなく流され入った(たいてい、途中でやめるか、はまりすぎて最終的に一番熱心になる者の二極化する)者、1割のただの自己顕示欲の強い目立ちたがり屋の馬鹿(筆者はここに所属する)に分類出来る。

 本作品にも、私の高校時代であった人たちが、多少モデルになっている。そういったところをわかっているとより楽しめます。
 


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