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2010/09/07(火)
ロップの感想
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ロマンポップも本番終わったので、感想を書く。
一言で言うと、見ていて不完全燃焼だった。それは、期待していた話と違ったからだ。当人たちの責任と言うより、期待していなければ、面白かったと言ってたと思う芝居だったので、私の予測が間違っていたのだと思うが。
ようは同性愛と民族対立というテーマを聞いて、重厚なところを扱うぜて思ったけど、民族対立が起きる中での異性愛でも成立しそうだし、マケドニアでなくても成立しそうだったのだ。
よりふじ作品の魅力は、資料をこれでもかというくらい読み込んで重厚な作品を書くことだと思うので、前見た2作品、「復活」は精神病の話で、実際に精神科医が見に来て満足出来る作品だったと思うし「沢先生」は隠岐の人を大満足させた。が、これ同性愛団体の人や、セルビア人が見ても満足出来る感じがしなかったのだな。
アンサンブルが多いのは迫力を増す効果としていいのだけど、主要キャストじたいが多すぎて雑多になっている感はあった。30分長くして丁寧に人を描いたらいいのにと思った。ポット出の劇団が2時間15分やったら怒るが、ロップはそれが許されるだけの実績があるのになあ。特に、眞野さんの役が軽すぎて悲しい。客演で出してる以上は、なんて魅力的な役者なんだ、これは彼の所属している劇団も見てみたいと思わせる演技をしてもらわないと貸してる意味がないのだがねえ。ステラさんなんかは、これは魅力的ZTON行ってみようて芝居してたのだが、まあ単にステラ氏のが眞野さんより上手いからかもしれんが。
とはいえ、オーディエンスの声は、復活や沢先生より今回のが受けが良いというところは考えねばならない。私は復活や沢先生は感動したが、今回感動しなかった、しかしオーディエンスは逆ということは、私の好みは一般観客の平均とはずれている=私の好みで芝居を作ってると受けないという論理になる。今回の作り方を向坂がどう思って演出したかはわからん、やりたい方向を進化させたのか、うけるために割り切ったのか。が、結果的に受ける芝居を作ったということはそれが正義である。そのことはすばらしと思う。本に関しても、もっともっと深くエグく描いて行くより、あれくらいの方が受けるとすれば、また執筆への方向も変わってくだろう。
私には、その正解がまだわからない。そのことが悔しいと思ったのでした。おしまい
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