|
2011/01/10(月)
演劇界の試金石
|
|
|
のるてちゃん京都追加公演は、15日19時からまたUST中継します http://www.ustream.tv/channel/warai-no-naikaku 今回の小屋KAIKAは回線が安定しているので、多分今までで一番断線しないでちゃんとした中継が出来ると思います。
UST中継というのは、今後の演劇においてどのような役割を持って行くか、正直メリットデメリット含めまだサンプル数が少なくて読めない。
ネットの普及はメディアに独占されていた情報発信を、個人でも出来るようにしたわけだが、文字から動画に広がって、舞台中継が当たり前のようにネットで出来た場合、その産業はどうなるかという話だ。
没落したといえば、やはり音楽業界だろう。ネットでダウンロード出来るようになって、明らかに売り上げは落ちた。その面で言うと、「内閣の芝居はわざわざ劇場に出かけなくても、見れるからいいや」ということになりかねない危険はある。
一方で、やはり生じゃないとという意見もあるし、遠方の有力者に見てもらえる。劇場まではと思っていたお客さんが、ネットでみてやはり生でと思い立つ(だから、うちはなるべく1日目を中継する)という効果も期待出来るかもしれない。
私は、京都演劇界屈指の守銭奴を公言しているが、本当は自分の作品は無料でいいから(でも、無料じゃやっていけんから金とってる)世界中の人に見てほしいてくらい自己顕示欲が強い。だから、北海道の友達にも見てもらえる中継はしたいなんて単純な理由でしてるというわけではない。リスク計算をした結果、リスクのがでかいと判断すれば今後は中継しない。ただ、他所をみてそれが確定するまではしないという保守的な事もしたくないのでする。
今回の芝居は表現規制問題の啓蒙という役割もあるので、ネットで多く広げる意味もあるが、金銭的に言えば生で見に来てもらってお金を落としてもらわないとなんの意味もない(もちろん、映像で見て感動したからカンパしたいという方は口座番号教えるんでぜひ振り込んでほしいが)。ただ、それはわかってもらえると思う。
12月6日におこなわれた表現規制反対集会はニコニコ動画で中継される事が決まっていたため、会場までは来ないんじゃないかと心配されたが、無事2000人集まり、動画の方は私のような地方で本当に行けない人たちに譲ってくれたわけだし。
と、まあ今回の公演はUSTの他にも、制作者としてサンプルにしたい、実験が色々出来る。ようは、これだけ短期間で再演することの意義だ。 小劇場界はあたりまえのように、数ヶ月に1回新作をだして、たまに2、3年前の舞台を再演したりとかするわけだけども、それが果たして効率的なのかということだ。
4ヶ月前にやった公演を、再演するというのは金銭で着には非常に楽だ。消耗しない衣装や小道具であればお金はかからないし、練習時間も明らかに少なくてすむ。劇場費や人件費などが追加でかかるだけである。そして、役者は絶対に一緒の芝居をしてる方がうまくなる。
それでもそれがないのは「再演じゃ、2回はいいと客が入らない」という定説があるからだろう。しかし、一方でヅカファン四季ファンみたいな観劇依存症で何回も見に行ってるばばあもいたりするわけだし本当に層なのだろうか
また、今回は手前味噌だが「評判が良かった、話題になった公演」である。小劇場はロングランでないので、話題になってもその頃には終わってるのである。その劇団の次の公演は、前が良かったからって次がいいかはわからない。しかし、それを4ヶ月後にやってみたらどれくらい入るのか、ようは「2回はいいや」て身内が減っても、評判を聞いたご新規でカバーできたら、それは+−0どころか+である。もちろん、普段ほぼ確実に来てくれる身内が今回たまたま忙しかったというのにも対応出来るし。
せやし、今回が成功すれば、どんどん短期間再演のサイクルが出来上がればいいと思う。例えばロップの「人を好きになって」なんて評判いいというか、すでに満員で返してる=見たいのに見れなかった人がいるんだから、ひと月後とかにやっちゃってよかったわけだ。が、今の小劇場体制では無理だろう。30人次の予定が詰まってて、劇場も空いてなくてやろうと思っても早くて半年とかしたらお客さんの見たいって熱は冷めるし、役者は下手になってるし、結局新作を作るのとかわらない労力になってしまうし。
それを確立させるにも、ぜひのるて追加公演は成功させてください。よろしくです
|
|
|