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2012/11/19(月)
たかがクラブに行くだけで
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風営法のダンス規制の話を、次回作の候補にしているため、クラブ関係者に取材を続けている最中である。 前書いた日記はこれ
http://diary1.fc2.com/cgi-sys/ed.cgi/hibisama/?Y=2012&M=6&D=2
しかし、なにせ「クラブに行った事がない」のである。オタクじゃないのに、のるてを書いた私であるが、HIROFUMIはじめオタクは周りにいっぱいいるし、聖羅はじめ腐女子もいっぱいいる。しかし、クラブに行ってる人は周りに殆どいないため、のるて以上に道の世界である。
それではまずいと思って、ワークショップの教え子がクラブに行ってるという情報を聞いて連れてってもらったのである、まずは終電まで京都の箱でと思ったが、彼女から来た提案は22時に道頓堀集合である。そんな、そもそも関西に来て10年、大阪でオールなんて去年のLINXSではじめてしたような私が、初クラブでオールでしかも道頓堀と来たもんだ、そして彼女は終電で帰るというではないか、行きて帰れんのかわしということになったのだ。昔さくらももこの「たかがディスコに行くだけで』という自伝読み切りを読んだが、同じ状況である。
と、いうことで、入店でボディチェック、中に入るとわしが石原や田母さんだったら、全員たたっ斬りたくなりたくなりそうな若者と不逞外人ばかりである。最初は、連れてってくれた教え子と踊っていればいい訳だが、彼女が帰るまでには一人でなんとかせねばならない(終電で帰るという手もあったが、それでは取材にならん)、とりあえず酒を頼んで、はじの方で踊りもせず、どんな人がいるか、どんな行動をしているか観察する。
しかし、入り口で「何時まで営業してますか」と聞いて、その後踊りもせず怖い顔(私はきほん目つきが悪いし、怖い顔をしている)をしながら、メモをとってたまに携帯をいじっている、みんなラフな格好の中、私はジャケットにシャツに黒スラックスなのに、下はうっかりスニーカーである、まんま公安のファションやないかって話である。さらに、この店は風営法に違反してないかと「床面積66平方メートルあるか」も目で計ってたので、もう完璧公安のスパイである(しかも、「遅くまで営業してます」という曖昧な答えで1時以降も営業してたし、視界を遮る1m以上の机や見通しの悪いボックス席があったし、風営法的にはアウトな可能性が高い箱であった)
とまあ、いつまでも警察のスパイっぽいと怪しいので、なんとか取材をしようと決行。とにかく、音楽が大音量でうるさすぎる(そういう場所だとつっこまれたらそうなんだが)ので、すげえ顔を近づけないと話せない。そんな不自然な事出来るかいと思ったが、雰囲気的にむしろ初対面の人に話しかけ易いんだな。と、いうことで、ちょっと踊り疲れて休んでる人を中心に、「脚本家です、こんど風営法ので本を書くんですが、クラブに来たのは今日が初めてなんで、どういう人が来てるか取材してるんです」といって「よく来るのか」「どういうきっかけで来始めたのか」「どういうことが魅力で来ているのか」「普段はなにをしているのか」「風営法については知っているか」などを聞いて回った。
そうこうしているうちにである、2時半頃、なんと警察が踏み込んで来たのである。急いで音楽を止めて店員が説明している。その時仲良くなってた常連のお姉ちゃんが、「最近は良くあるポーズ」だと言ってたので、再会を待っていたが、警察もいつもより本気だったらしく、今日は閉店ということで追い出されてしまったのである。始発まであと3時間朝までどないしたらええねんという話である。朝まで飲み放題なのに別な店に行けば余計な出費だし無念である。まあ、はじめてのクラブでこういう場面に遭遇出来たのは貴重な体験ですなあ、出る時に「お勤めご苦労、国家の犬」と言ったら、3人組の一番若い警官だけ吹き出していた、あの警官が後で上司に怒られてないか心配である。
と、いうことで朝までその常連のお姉ちゃんとバーに行って風営法について聞いたのである。本当に、これは褒めてほしいのだけども、その姉ちゃんより「やれそうな、ナンパ待ちっぽい子」はいたのである(どういう目的で来ているのかに「出会い」と答えていたような)。しかし、「性欲」よりも「取材」を優先させ、クラブ事情に詳しいそのお姉ちゃん(そのお姉ちゃんは、クラブでお持ち帰りされるではなく、クラブで過ごすことが目的で来ている子なので一緒に出たところでやれるわけではない)の方と一緒に店を出た事に関しては、本当に脚本家の鏡だと思うわけですよ。そりゃ、私だってナンパ待ちのお姉ちゃんと浮気してベットで聞きたかったさ、でもあんまりクラブの知識がなさそうだったんだもの。と、いいながら、一番詳しそうなのはホモっぽい外人だったんだよなあ。彼について行って聞いた方が良かったかもしれない、よい脚本を書くならアナルの一つや二つ犠牲にすべきだったかもしれない
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