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2012/06/01(金) バナナ学園問題で表現の自由を考える
ツレウヨの総括文も書いてないのに、わざわざ騒動になっている他所の劇団に首をつっこむなど、好きで地雷原に行くようなものなのだが、どうしても買いたいので、バナナ学園の騒動について書く。

 バナナ学園とは http://diary1.fc2.com/cgi-sys/ed.cgi/hibisama/?Y=2011&M=10&D=16
 で私が絶賛してた劇団だが、先週の公演で「役者の一人が女性客を同意無く、舞台に上げ、胸をもみ性器をなすりつけるパフォーマンスをした」という事件である。

 まず、前提でいうと上記の文をみてもわかるように、私はバナナ学園が好きだ。だいたい、私も見に行った時に女性出演者からキスされ、私はそれを喜んでいた。しかも、それを当時つきあってた彼女に「明日見に行きなよ」と薦めたのである、私が女性出演者にキスをされたということは、当然彼女が男性出演者にキスされる可能性がある事は予測出来るわけだし、つまり私は当時世界でイチバン大事だった女性がそういう目にあうことを容認どころか、薦めるような価値観をもっている人間である。

 また、私は客いじりが好きだ。自分の劇団ではあまりしなくなったけど、見に行った芝居でいじられるのが好きだ。まず私は多動性障害なので、黙って客席に座るというのがものすごく苦痛だし、演劇はさすがに作り手が客の参加を求めてないのに参戦するのは迷惑だからしないけど、例えば野球だと、汚い野次を飛ばして敵のエラーを誘いたいと思ってせっせと野次を飛ばす。ようは、「見世物は」せっかく自分が見に行っている以上は、自分が起こしたアクションで見にって無い回とは結果を変えたいという思いが強いのである。

 そして、自分も作り手だから、表現者には甘い。

 なので、これから展開する論は、中立ではない。中立ではないが、今回の件はまずは、けしからんと思う。「同意無く、身体を触った」これだけで強制猥褻と言え、法的に問題がある。これ以上でもこれ以下でもない。

 しかし、それを倫理で裁こうとする論調が有る事に関して、非常に危機感を覚えるわけですね。舞台上で客の胸を揉む行為は「同意が無い」が問題であって、「その行為」事態を反倫理的な表現であるということは、危険であると考える

 で、出てくるのが杉並であった、芸術家が自分のチンコを調理して食わせたというニュースだ。もちろん、食品衛生法違反の疑いが有るという点は事実であれば法的に問題だが、お客さんに「チンコである」と同意を得て食わせていたということに関して、行政が騒ぎ立てて不愉快であると表明している事は非常に危険であると思う。

 私個人としては胸を揉むパフォーマンスはその場の客でいたら笑ってただろうし、ちんこを食うというのは新聞記事で読んだだけで激しい嫌悪感を感じた。しかし、物事は感情で判断すべきではない、論理的に考えれば同意を得ていないバナナはアウトで、同意を得ているチンコ料理はセーフなはずである。問題点は単純にゾーニングが出来ているかどうかだ。バナナも事前に「胸もみます」てビラに書いていればよかったと思う、うちもプロレス芝居をやっていた時はタイガー•ちっく・シンが観客を殴るってのしてたが、あれも必ず事前に殴るよいいかいって同意を貰っていた。そういう意味で、男肉の「(役者が積極テにいじる)肉とびちる席」「普通の席」「絶対役者がいじらない席」を別に売ってるのは見事だと思う、安全はお金で買う時代だって安全席を高くしてるのも理にかなっている。

 しかし、同意を得ていたいないではなく、バナナ学園のパフォーマンスじたいを非難している声があり、そんな劇団に税金を投入していいのかという論調になっているのは非常に危機感を感じるわけです。表現内容を倫理で裁くというのは、まさに私が「のるて」で戦っている「表現規制」の論理である。

 特に怖いのが、「客いじり」なんて未熟で面白くないって意見だ。そう思うのはそれでよいが、「表現の自由」には「同意無く身体を触り傷つける権利」は含まれてないが「未熟な芝居をする権利」「面白くない芝居をする権利」「身体的に傷つけるわけではないが、気持ちを不快にさせる権利」も含まれている筈である。特に、「お金を払ってもらっているんだから、面白くするようにしろよ」ってのはちょっとおかしい、表現者はあえて「面白くない芝居」をする権利だって有る筈だ。まあ、そんなことしても、やってる自分が面白くないし、お客さんも面白くないからする人なんか普通はおらんけどさ。

 表現が人を傷つける可能性があるなんて当たり前だろう、私が表現をする理由は何10個もあるが、そのうちの1つは「公人や身近な人に抱いた憎悪を吐き出してすっきりするため」というのもある。例えば、私は橋下へ殺意を覚えるのはしょっちゅうだが、本当に殺すわけにはいかないから作品にして溜飲を下げるのだ、だから積極的に人を傷つけてやろうとまで思って書いてはいないが、傷つく人だっているだろう。が、傷ついたっていわれたら、公人なら「公人なら仕方ねえだろ」、身近な人なら「脚本家を怒らせたんだから、脚本で報復されるのは当たり前だろ、嫌ならわしが作品を書く前に怒りが静まるように説得しろ」としか言いようが無い(その人にむけて書いたわけじゃないのに傷ついたて人なら謝るけどね)

 今回バナナ学園がやった件そのものは弁護しようがないが、再発防止策をきちんととったうえで、今やっているパフォーマンスを緩めず続けてほしい者だし、作品を倫理で裁く風潮、表現が人を傷つけては行けないなんてまちがった風潮が広まってほしくないとは思う。


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