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2013/09/03(火)
菅原陽樹と上祐史浩
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今まで実在の人物をかいた事はそんなになくて、ほぼ創作であるコンドーム伯爵やチャールズ2世みたいなほぼ創作だし、石原やアグネスはほぼコントだし、唯一いえばヘスやゲーリングやヒムラーらナチス幹部はそこそこそれっぽく書いたけども、モデルにした人物が明確で、かつその本人が見にくるという経験は初めての事である。
オウム事件があった95年は私はまだ小学生なので、推定無罪の原則も犯罪者にも人権があるというのも知らないので、標準的ネットユーザーのように麻原なんかすぐ死刑にしてしまえなんて馬鹿丸出しで単純にオウム=悪(悪くないって言ってるわけじゃないよ、実際に悪いし)って形でしか見てなかったが、それでも上祐史浩はスーパースターだった(あと、横山弁護士もだけど)。
そんな上祐氏に会う機会を得て、7月14日会って来たわけだが、まさに18年分老けてはいたが変わらない顔で雄弁に語る様はイメージ通りだった。1を聞いたら10語ると言った感じで、すでに彼のオウムへの反省と総括は本で読んでいたので、内容はほぼ一緒ではあるが、やはり直接聞くのでは違った。
なぜ上祐氏が他の幹部と違って微罪ですんだかは、ロシア支部長だったので凶悪事件には関わっていなかったからであるが、「唯一、麻原に対してズケズケ者を言える信者だったから=ロシアに左遷された」なのだろう。いわば、唯一オウムにおいてツッコミが出来る幹部だったと言える。
なので、劇作でも登場人物唯一のツッコミを担う役柄である。それ以外全員ボケの中を、一人でツッコミを入れる実力があり、それなりに上祐に似ているというのはかなり難しい、そこでオファーを入れたのが菅原陽樹である。
彼とは長い付き合いで実力の高さは保証している。なんといっても、彼は未踏座で迎旭人という、ある意味麻原に匹敵する無茶苦茶なカリスマの下で芝居をして来た男である。彼は、ズケズケとツッコミを入れるタイプではないが、けっして流されるタイプでもない。上祐氏の雄弁さ、ツッコミ、しかし教祖を妄信してしまうが故の自己能力をよい方法ではなく、教団のために使ってしまうところまで、うまく表現してほしいと思う。
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