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2014/10/16(木)
我々は福島のためでなく自分たちのためにやる
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さて、いよいよ本番である。10ステ中、6ステ完売と言っていたが、キャンセルと増席で、17日19時と19日18時は予約解除した。とはいえ、平日昼間以外は常に大混雑である。 今回は笑いが少ないが、別に、テーマがテーマだから少なくしたとうわけではない、いつもはネトウヨとかアグネスとか石原みたいなキチガイが出てくるが、今回はみんな教員だからそこまでキチガイじゃないから、必然的に少なくなるだけで、おさえるところはおさえているので安心してほしい。 初日の幕が開ける前に書こうと思ってたが、今回の作品を作るにあたっては、本当に悔しい思いをした。福島取材中、一部の方から「笑い」で取り上げることに不快感を示す方がいたことだ。 今まで、『表現規制反対派』「クラバー」「カウンター」の人に取材してて、「真剣に運動してんのにコメディにすんのか」て言われたことなかったのだが、今回はあった。その方を批難しているのはなく、今までが運が良かっただけでそりゃ、うちの作品を見たことないなら懐疑的になって当然である。当たり前だが、笑いと言っても揶揄したり馬鹿にしたりではない、私は笑いはこの世でもっとも尊いものだと思ってるし、現在の福島の笑えない状況からも、笑いを生み出して面白く役に立つ作品を作る自信はあったし、今日からの上演する作品はそうなってる自信がある。しかし、言葉を使う人間でありながら、「作品」の前の「プレゼン」の段階でそれを伝えられなかったのはすごく悔しい。見てもらえば誤解を解く自信もあるけども、そもそも誤解させたのが悔しい。 まあ、誤解じゃないと言えば誤解じゃないのだけども、そもそも福島のために書いたかどうかと言えばそれは第一義ではないからだ。一昨日書いた、「反原発派」のナンセンスな批判を再検討してみて、「避難者の気持ちを1ミリも理解してない」て文が「自分が避難してきた地域に、修学旅行に行こうて言ったら、避難行為を否定してることになんのかよ」とあきれたわけだが、そもそも「修学旅行に行くことが被災地に寄り添ってると思ってるのか」て批判がナンセンスだなあと思った。 そもそもですね、笑の内閣の第一義は「お客さんを笑わせること」であり、「差別をなくそう」も「ダンス規制を外そうも」「表現規制はよくない」も2位以下なわけだけども、それをぬいても「福島に観光に行こう」は「寄り添うため」ではない。京都の他地域の人間のために言ってるのである。 京都だって、福井の原発4基が70キロ圏内である。なにかありゃあ、住めなくなる可能性もある、住めなくなくても風評被害もありえる。ひとたび事故は起きればどうなるかを、たった3万で生で勉強に行けるのだ(てえ書くと事故が起こって良かったと思ってんのかとか解釈するアホがいそうだが)。「被災地のために役立とう」なんてひとつ上の次元の前に、「行ってみて考える」というのは重要なことだと思う。事実、私は潜在的に行ってみたいと思ってたけどきっかけがなかった17人の仲間を連れて行けたことは誇りに思っている。 そしてなにより、動機が自分たちのためであろうとも、結果としては福島のためにもなる自信もある。わしらはたいして役に立たなくてもすでに、500人以上予約しているお客さんの中の一人でもすごく役立つかもしれない。そう考えて上演するので、まだ空席ある回にぜひ見に来て下さいまし http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=57380
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