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2014/10/27(月) 時間堂がすばらしかった話
 「時間堂がすばらしかった話」

 福島県知事選が終わった。我々が合宿にいっていた8月下旬は、自民県連が押す鉢村元日銀福島支店支店長VS民主系の現職の佐藤雄平知事という、現地タクシーの運ちゃんに予想を聞くと、2VS2できれいに割れるというかなり面白うそうな選挙になりそうだったのに、一点佐藤知事引退→後継の内堀副知事に自民も相乗りして鉢村氏の梯子を外すという、最初から圧勝決定のつまらん選挙になって選挙ウォッチャーとしてはがっかりな展開になっていた

 (ちなみに福島県知事選についてこの週刊プレーボーイのニュースは一番良記事ですよ http://wpb.shueisha.co.jp/2014/10/21/37529/
 
 で、こうなったら重要なのは、同じ脱原発の首長経験者(内堀さんかて脱原発なのだがね)のうち、おかしなことはいってない元宮古市長熊坂氏と、鼻血が出ただのなんだの出鱈目なことばかりいってる元双葉町長の井戸川氏、どちらが票を取る→科学的に正しい脱原発とデマゴーグとどちらが票が集まるかだった。まあ、共産党が熊坂氏についた(共産党が保守系の熊坂氏についたのは結構凄いことなのだよ)以上は、熊坂氏が勝つに決まってるのだが、それでも福島出身とはいえ岩手の宮古市長だから出戻りと、ずっと双葉町にいた人でどうかなと思ったわけだが、結果は熊坂氏が10万票差である。井戸川氏は、「福島空港を、福島ゴジラ空港に改名する」というわけのわからない、私がたまらなく好きなタイプな候補者である金子よしなお氏と4千票しか変わらんという結果で、これは良識を示せたのではないかと思う
 
 細かい得票は
 http://go2senkyo.com/election/13313

 で、前ふりが長くなったが、昨日東京の劇団時間堂の大阪公演「衝突と分裂、あるいは融合」を見て来た。時間堂は3年前の池袋演劇祭前夜祭でお話しして、昨年のツレウヨの現地ゲストで劇団員の長瀬みなみさんに出演しただいた縁もある(長瀬さんはまじで美人である。エロさがあるのにいやらしさがないのがいい、普通エロいといやらしさは=であるが、彼女は上品エロである、いやはや素敵すぎるのである)が、公演ははじめて。今回は、「福島旅行」に出演している、楠海緒が大阪現地キャストで出演するので見に行ったのであった。スケジュール的に強行で、日本シリーズも見れなくなるし、長瀬みなみも出てないししんどいなあと思っていたが、なんのなんのすばらしすぎた。今年ベスト作品である。

 私は、滅多に人の作品を褒めない。なぜなら、私は「演劇」が好きではないからだ。好きなのは「自分が作る演劇」であって、「他人が作る演劇」で面白いと思えるのは、昔の三谷作品(もう今はダメ)とかほんの一部で、勉強か義理のために仕方なく行っていて、競馬や野球の方が面白いに決まっている。面白い演劇は、面白い映画や面白いドラマより面白いが、全体の中の面白い演劇の割合は、面白い映画や面白いドラマに比べて少なすぎる。実は年間100本くらいみてるのだけど、半分以上は苦痛だし、こうして感想を書く事がほとんどないことからもわかるだろう。

 今回の時間堂はまず勇気がある。ふだん演劇人は表現の自由だの言ってるが、実際は演劇人なんか左翼ばっかりなので、「左翼臭い言動以外の表現の自由」なんかないのである(いや、表現は自由に出来るけど評価されない)。まあ、私もクソ左翼なので、それで全然問題なく、表現規制いけません、ダンス規制いけません、民族差別いけませんて芝居書いてうまいことやってるのですけども、こと原子力は絶対否定じゃないとあかんのである。

 

 ここからネタバレあるんので読まないでね

 そんな中で、1963年段階で原子力発電研究が止まった結果、日本は電力が安定せず餓死者も続出しているなんてパラレルワールドを描けるのがすばらしい。これに対し、「そんな予測は間違ってる、原子力ムラにおもねってる」なんて批判は全くナンセンスである。それをそのまま信じる観客はバカだし、そもそもこのオチを持ってして原子力肯定と感じるのがナンセンス、そんな主張をしたい芝居ではないからだ。

 原子力という設定を借りているが、これは「登場人物のエゴ」の話である。もうこのご時世で、原子力を目的じゃなく手段として芝居にしている時点で凄い。健康被害が出る程度ではない軽い事故を、「正直に言えば大丈夫」と主張する研究者と、「被害が出ないなど通用しないから隠蔽しよう」て意見が対立し、研究を続けたいというものが「日本のため」なのが「研究者としてのエゴ」なのか、正直に公表しようという姿勢もまた、正義ぶりたいエゴなのかってグロい部分がこれでもかと書いてあり、また科学的な数値に関しては、うちと参考資料が一緒なのかなてて感じで、科学的に正しいが通用しない苛立ちもまた出てて、「健康被害が出なくても騒ぐ人」をはっきり馬鹿扱いしている爽快さと、「でも、今回たまたま軽い事故だっただけで、次は被害が出るかもしれんし、人だから絶対ミス起こすし、そもそもそんなもんある時点でおかしいだろ」とおも思う。科学のおかげの発展と、科学のせいでの被害と、私は原発と経済に固執する者も、安全な者までうんたら言う者も、どちらの言い分もわかるし、どちらも軽蔑してるけども、そういったことが書けていて本当によかった。

 うちの「超天晴!福島旅行」とセットで見るべき作品だと思う。うちの参加者がほとんど見に行ってないのが惜しい。みおちゃんが、事前に脚本を見せてくれてれば、参加者全員見に行け指令だし、お客さんには「セット割引」だしてもいいくらいと思えたのに、しっかりせいて話だ。東京公演はうちのアゴラ公演の1週間前。東京の人はぜひ、連チャンで見てほしい。

 時間堂のHP
http://jikando.com

うちの東京公演の予約
http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=57381
 


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