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2014/09/05(金)
学生演劇祭レビュー2
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9位 第三劇場 脚本 105 演出 18 スタッフ 12 演技 7 キャスト配置 30 独自色 13 45分 10 ビジュアル 12 笑いへの畏怖 30 好み 240 = 477 芝居をやる上で、戦隊ものをとりいれるのは、使い古されているだけによっぽど破壊力のある設定をやらないと難しいので、見事に滑っていると言っていい。演技も悪くないし、笑いは愉快犯とそこまで面白いネタもないが、笑いを舐めていないのは好感であるが、売りも少ない。まさに無難な中間点といった芝居だった。
とはいえ、黒須はやはりすごい役者であった。あと、ゲイネタはね。わしは同性愛ネタがあるだけで抗議してくる奴は、本当頭悪いと思ってるが、だからこそ必然性のないゲイネタはやめた方が良い。特に同志社はね、モチコミ企画の納涼ホモ試しがあった後だし
8位 ウトイペンコ 脚本 165 演出 28 スタッフ 19 演技 9 キャスト配置 75 独自色 22 45分 27 ビジュアル 45 笑いへの畏怖 45 好み 150 = 585
ここはかなり良い。まあ、学生レベルを超えてる古野を使ってる時点でずるいんだけど。タイヤキ役の子はすばらしい。主演俳優賞だと思う。京都演劇界にデブは多いが、デブはデブなだけあってみんな怠惰そうである。しかし、彼はデブなのに勤勉そうに見える。勤勉デブという新たなジャンルを確立出来る逸材だ。
脚本、演出、スタッフ、配置、ビジュアルなど私の好み点以外はかなり高いので、私が雇われ審査員であれば優勝候補に押す。実際、私の好み点をぬいた500点満点では1位だ。しかし、なにぶん全然好みじゃないのでこの順位になってしまうのであった。
7位 ルサンチカ 脚本 150 演出 24 スタッフ 16 演技 6 キャスト配置 55 独自色 15 45分 20 ビジュアル 30 笑いへの畏怖 40 好み 280 = 636
ごなえいはく、私は現代の寺山らしいが(女湯のぞきをしたのと競馬好きはあってる)、寺山の脚本点かこうにもなあ。まあ、つかやイヨネスコの脚本点も難しかったけど。 しょうみ、演出スタッフはよしで他は可もなく不可もなく(笑いを出来るでろう技量がありながらあえて少なくしてるのは良い)だが、評価する点は悪意である。演劇祭に対して、他の14団体は非常にお利口さんであった。しかし、ここだけはちゃんと悪事を働いていた。わざと時間をオーバーすること、そしてそれを演劇的反則である事前パンフで告知するという事、「芝居」だけだとしたら好み点は180点なんだけども、その姿勢に「+100点」下駄をはかせたと思ってもらえると良い
6位 蒲団座 脚本 110 演出 12 スタッフ 9 演技 6 キャスト配置 45 独自色 17 45分 12 ビジュアル 27 笑いへの畏怖 25 好み 380 = 643
え、高間の好み点こんな高いの?て来るだろうが、わしは「世にも奇妙な」や「笑うセールスマン」が好きなんだよ。その類いとしてはベタベタだけども演劇でやるのは珍しい。 だからこそ、あと一歩があれば優勝目指せたと思うが、そのジャンルの中ではオーソドックスすぎる脚本(先輩が最後の一人てオチは良かったが、なら伏線を張らないとダメ)、花の演技が全然つけれてない演出。笑いをやるのかやらないのかの徹底。これを精査すれば、坂口路線からまた一気に書いて売りが出来る路線をつけれる。 ただ主役の気持ち悪さと、花屋の気持ち悪さは良かった。これは良い役者である。
5位 ACT 脚本 170 演出 26 スタッフ 13 演技 8 キャスト配置 60 独自色 24 45分 20 ビジュアル 48 笑いへの畏怖 38 好み 300 = 707
これは素晴らしい。まずみんな美男美女である。髭の子も美形だし、6人とも別なタイプの美男美女なのが凄い。演技力も高い。笑えるところはほとんどないが、笑いへの畏怖は高いので良い。長年、丸山作風の呪縛があったと思われているが、代替わりを経てガラっとかわってこういうのがみられるから、学生演劇祭は見逃せないのである。
しいいていば、最初の導入の夢の話が長過ぎる。学生演劇祭て点で独自点が高いが、一歩上になるとありきたりになるので、さらに一歩進んだものが必要であろう
4位 左京区ダバダバ 脚本 135 演出 23 スタッフ 10 演技 4 キャスト配置 45 独自色 27 45分 24 ビジュアル 15 笑いへの畏怖 45 好み 430 = 758
しょうもなさすぎる作風のわりに、類人猿と親類の関係性に警鐘を鳴らしてる風でそれを深いて観る人もいそうで、でも実際はそんな事考えてなくて深いて言う客を馬鹿にしてそうな作風というのは、とても私の好みである。最初で全部台詞で説明とか、探偵もの定番ネタとか、総長ネタとか、わかるやつだけわかればいいやの潔さも良い。
が、それなら頑張っちゃダメなところを頑張っている。「真剣に汗かいて笑いをとりにいく」なのか、「とことんしょうもなく手をぬく」のか、路線をしっかりさせていくのがこの先必要と思われる
3位 スーパーマツモト 脚本120 演出 24 スタッフ 10 演技 7 キャスト配置 65 独自色 24 45分 25 ビジュアル 35 笑いへの畏怖 40 好み 415 = 765
書いた通り、そりゃあ演劇祭のために旗揚げし良い役者よりすぐってかき集めてくりゃあ面白いとこは面白いに決まっててずるい。うちのヒロイン彩乃はんや、元からええ声大休寺くんはもちろん、おばちゃん2人と浅井君も良かった。 まあ、まさに新喜劇をやっていたわけで、学生演劇という点では独自点も笑い点も高いけども、この先を考えればただの劣化新喜劇である。なので、好み点や演出点はつけたが、脚本点は低い。ただ、インド映画に着目した点は偉い。今後やるかは知らんが、必ずインド映画は継続すべき
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