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2015/03/10(火) 幕が上がる(映画版)感想
 高校演劇OBとして高校演劇が舞台の映画は必見だし、アゴラで公演する時は見に来てくれる青年団の志賀廣太郎さんや、芸能界デビューしても律儀に毎回見に来てくれる吉岡里帆ちゃんも出演してることもあり、ももクロ主演の「幕が上がる」を見てきた。一番良かったのは、黄色の子の父親が天龍だったことです。開始5分で、天龍から、ももクロが生まれるという設定を見せれば、他にどんな「あり得ねえ」という展開があっても、まあ創作物やしなと思えるのという効果的な演出だった(どうせなら「滑舌が悪い」という設定の子の親である方が、説得力が会って笑えたとは思うが)。吉岡さんは、2年生の役だったが、明らかにももクロの5人より可愛いので、ほぼジャージだったり、ださい眼鏡をかけたりしてなんとか、可愛くみせないように演出されていた。
 さて、「幕が上がる」は原作も読んで、 http://diary1.fc2.com/cgi-sys/ed.cgi/hibisama/
 良かったので妻と見に行って来た。他の演劇仲間もすでにけっこう見に行ってて良かった良かった感動したと言ってるけども、わしは演劇部の子らが、東京合宿中に1個上の先輩が出てる公演をアゴラに見に行って、終演後に面会してる場面で、先輩が自分が在籍していた1年前より目に見えてよくなっている演劇部を見た時の表情にぐっときてしまった。
 わしも3年連続地区落ちして、その翌年に後輩たちが上の大会に行ったので、そのことはすごく良かったなあと思ってはいるけども、同時に私は小さい人間なのでとても嫉妬もしている。その先輩役の女優さんも「後輩たちに活躍を嬉しいと思いつつ嫉妬」が感じられてそこがよかった。冷静に見れば、その先輩は大学1回生の8月でアゴラの舞台に立っているのだから役者としてはかなり有望である。それでも高校3年間で勝てなかったというのは悔しい事なのだ。私も、おかげさんで3年連続アゴラに選出させてもらって(注1)、1年が52週しかない以上、アゴラで出来る劇団は年に最大52劇団。地区予選を突破する演劇部の総数は知らんが、北海道で18くらい、京都で5校なんだから、52以下ってことはないだろう。となりゃあ、アゴラに行く方が上だって言っていいのかもしれんけど、それでも高校時代に勝ち上がれなかったといいのは、絶対の取り戻せないてのをあの数秒で表しているのがぐっときた。プロ野球で十分大活躍した選手がそれでも「甲子園に行けなかったのが心残り」と言ってた記事を読んだ時と一緒の感覚になった。岡山県大会に出て、それで満足して高校で演劇から足洗った妻はのほほんと見てたが。
 もうひとつは、黒木華さんの演技(造形大で森麻子らと同期なのだから、噂は聞いていたかもしれんのだが、ちゃんと認識したのはリーガルハイから)で、原作読んだ時は高校演劇OBとしての認識で読んでいたのだけど、映画版では黒木さんの演じる吉岡先生が教師を辞めて役者に戻ることへの描き方がまたぐっときた。ここ数年、年下の才能があるのに大学卒業でなくなく演劇をやめていった子らを見て来て、彼女らにはたまたま親が金があってリベラルというだけで演劇を続けられているわしにはわからん葛藤があったのだろうなというのと、わしが劇中に出て来る演出家くらい実力があれば彼女らを辞めささずに済んだのになあと思った。まあ、だからって今からカタギの仕事やめて戻ってこいとは言えんが
 まあ、基本的には原作をはしょらんとならんのだから、小説版でここは残してほしかったなあてのがいっぱい削がれてたのは勿体ないが、まあ尺の問題があるからそれはしゃあない。原作からかわっててよかったのは、同地区の強豪校からの転校生の中西さんが「プロ意識が高すぎて、顧問と対立して転校」から「自信をなくして、都落ち」になっていたところだ。こりゃ「ももクロの中に、群を抜いてうまい子がいないから誰をその役につけても説得力がねえ」からの変更かもしれないが、そのことで「結局は、すごい先生と転校生が来たから勝ち上がれた」という「運要素」を少なくしたことにより、「成長主体」の青春映画であり、多くの弱小演劇部に「うちの高校でも見習えば勝てるかもしれん」と思わせる効果があると思う。また、中西さんの転校前の顧問との確執をなくしたことで、完全に悪役がいない映画(演じてる青森中央高校の畑澤先生は、ものすごく悪人面だけど)になり、完全に自分たちとの戦いになってたのもよかった。わしも1年の時に最初に「他校の失敗を望むな」てのは叩き込まれたからね
 もちろん、演劇関係者がにんまりするような小劇場関係者の出演とか、「ウィンタータイムマシンブルース」のようなくだらないネタもたくさんあった。上記のようにライバル校が畑澤先生なので、「修学旅行」や「もしイタ」の映像も入ってるし。静岡の学校でなんでイタコやねんということになっとるけど(妻にじゃあ、静岡ならどんなネタがいのかと聞かれて、最初に浮かんだのが「ISISの踊り子」というろくでもないネタだった。こんなのばっかりやってるからうちは売れんのだ)
 と、いうことで高校演劇OBはもちろん、芝居仲間はどんどん見に行ったらよいと思う。この話はこれで完結してしまっているので、興行成績がよくても「無理矢理2を作ってどっちらけ」、ではなく「連ドラ化して、長い尺でより掘り下げる」方に行ってくれるだろうから安心して見にいってよい。地上波で連ドラ化すれば、演劇部志願者は増え、演劇界発展につながるので、演劇関係者はみんなでフジテレビに働きかけるべきである。5月の舞台版も見に行きたいなあ。チケットとれんやろけど。http://www.makuga-agaru.jp


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