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2004/10/10(日)
「アハブと流れ矢」(聖書)列王記上22:24〜38(ガラテヤ6:7)大嶋博道牧師
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序 論: 列王記には、王の勃興と滅亡の記録が歴史に沿って順番に列挙されてあります。 まず、ダビデとソロモンが登場します。ダビデやソロモンによって「統一王国」として堅固な国を維持し、安定した平和を保っていたイスラエルは、やがて二つの王国に分裂を起こします。南王国ユダ(2部族=首都エリサレム)ともう一つは北王国イスラエル(10部族=首都サマリヤ)です。 本日のメッセージの本論に入る前に、少し背景になる幾つかのことをお伝えします。 (1)アハブ王について テキストに登場するアハブは北王国イスラエル7代目の王で、聖書中では「悪王」の代表として有名な王様です。アハブがどれだけ悪い王であったかは列王記16:29〜33に記されています。 @高台に神殿を設け、その中に金で造った偶像を置いて、レビ人でない民の中から祭司を任命し、自らも神殿に上り香をたいた。 A異教の国ツロフェニキアからイザベルという女性を自分の妻に迎えた。彼女は嫁いできたイスラエルの国の田舎くささにうんざりして、自分の国のハデな文化を持ち込んだ。しかも、フェニキアの偶像の神「バアル・メルカルト」を運んできて、宗教的シンボルとしてイスラエルの民にこの偶像崇拝を勧めた。アハブ王がこの悪女イゼベルに感化を受けたのはいうまでもないことです。 (2)アハブ王と預言者ついて このような偶像崇拝を強要する政策に断固として反対の声をあげたのが、唯一の主なる神に信頼する預言者たちでした。その代表的な預言者が「エリヤ」であり、今日のテキストに登場する「ミカヤ」でした。 預言者たちはアハブ王の罪を厳しく指摘し、神の審判を警告します。 (3)本日のテキストの要約 アハブ王は南王国ユダのヨシャファト王と組んで戦いに出かけました。彼は戦いの最中、敵の兵士がなにげなく射た矢が彼の腹に命中したのです。傷は深く、結局、彼は夕方になって出血多量で死んでしまい、ついに葬られました。預言者の言葉は成就したのです。 本 論: アハブ王に突き刺さった「流れ矢」に学ぶこと 神はアハブに「審判」の矢を射られた―神はあなどられるお方ではない! 再三の警告にもかかわらず、神をないがしろにし、侮り続けたアハブ王に神はついに審判の矢を射られたのです。神を侮る(軽視する)ことがどれほど大きな罪かということを旧約のソドム・ゴモラの滅亡から、戦利品を着服したヨシュア記のアカンから、そして聖霊に導かれていた最初の教会への献げもので欺いたアナニヤとサッピラから学びたいと思います。 私たちは神からいのちを仮受けしています。いつの日か精算する時が訪れます。その時に、「良き忠実なしもべよ、よくやった」(マタイ26:21)と、神様から称賛されるような信仰生活を心がけたいものです。 まとめ: 最後に、エペソ6:10〜18を共に読みましょう! アハブの胸に突き刺さった「流れ矢」を私たちの教訓にし、信仰によってこの世の悪に立ち向かい、日々、勝ち得て余りがある「圧倒的勝利者」としての歩みを目指したいものです。皆さんの上に神の豊かな祝福をお祈り致します。
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