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2005/01/09(日) 「その場所をベテルとせよ」 創世記28:10〜22 大嶋牧師
 新成人祝福礼拝
 
 今朝のテキストの小見出しには「ヤコブの夢」と記されていますが、正確にはベテルにおける「神の臨在体験」と言った方がいいでしょう。
 ご存知のように、双子で生まれた兄エサウと弟ヤコブの「家督相続」は、ドラマになるほどのし烈を極めたものです。当時、長男は「後継ぎ」に際して、二つの特権がありました。

@長男の祝福(父親に手をおいてもらい祝福を受ける)
A父の財産分与における優遇(3分の2)
 
 イサクとリベカの家庭に亀裂が生じたのはおそらく創世記25:27〜28に基づく推測では、父イサクは狩りの獲物(しかの肉)が好物だったので長男のエサウを寵愛し、母リベカは内向的で穏やかなヤコブを偏愛したようです。
 
 ヤコブは、母親と結託して長男の特権をエサウから奪い取り、その結果、殺意の伴う敵意をエサウの心に引き起こさせ、ヤコブは遠く離れた親戚のところへ逃避せざるをえなくなります。
 ヤコブはベエルシバを出発して125キロほど離れたハランに向かう途中で、おそらく荒野のまっただ中で日が暮れたのでしょう。彼はそこで孤独と不安の中で野宿することになります。
その場所にあった石(人間の頭ほどの大きさ)をとって枕とし、寝てしまいます。

 かれはその夜、神秘的な夢を見ます。(28:12)
この夢の中でアブラハムの神、イサクの神がヤコブに語りかけられたことは、

@今、横たわっている土地をあなたとあなたの子孫とに与える、と約束。
A子孫は大地の砂のように多くなり、拡がっていくと約束。
B神の「共在」(ともにいる)、インマヌエルの約束。
 眠りから覚めたヤコブは、次のような行動を起こしました。

(1)この霊的体験の場所に枕としていた石を立てて「記念碑」とした。さらに、先端に油を注いだ。(約束や誓いが神聖なものであることの証し)彼の神との出会いの真実さを確信し、その信仰を具体的な形で表した。

(2)この場所に新しい名前をつけることによって、霊的体験を心に刻んだ。

(3)あと一つは、「誓願」であります。「献身」と言ってもいいでしょう。
 
 28:20〜22は夢の中の宗教的体験から、ヤコブは
@神の臨在を体験し
A孤独な旅路と慣れない地での生活の保護を確信し
B無事に故郷に帰ることを確信し その結果、その場所をベテル

(神の家)と呼んで記念碑を立てました。この物語から、私たちが信仰生活を続けていく中で、学ぶべき事が一つあります。それは、普段の生活の場を「ベテル(神の臨在の場)」とする信仰。荒れ野において孤独と不安の中で一晩の眠りのために用いた「石の枕」を地面に立てて記念碑としたというのは、何も特別な時間をさいて、特別な場所で、特別なことをしたのではなくて、普段の生活の場を「ベテル」(神の家)としたのです。

皆さんの家庭の台所が、居間が、書斎が、寝室が「ベテル」となるように、すなわち、聖なる場所として「記念碑」を立てて、臨在信仰に固く立っていただきたい。
祝福を心よりお祈り致します。


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