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2006/12/03(日)
「待ち望む者のために」〜系図に学ぶ 大嶋博道牧師
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アドベント礼拝(1) (聖書)マタイ1:1〜17 はじめに: 強制収容所から生還したヴィクトール フランクルは「あなたが人生とは何かを問うのでなく、人生があなたに問いかけている」と言いました。私たちは人生から「問われている存在」なのです。同様に、私たちがクリスマスとは何かを問うのでなく、クリスマスが私たちに問いかけているものを探りたいと思います。 序 論: 今朝はマタイの書き出しの「系図」が問いかけているものを学びましょう。 系図とはその人の身分(血筋)を明らかにすると共に権威を示すものです。日本人は相対的に「系図」にあまり関心を示しません。私は自分の両親、祖父母、祖々父母ぐらいまで強いません。5代、10代とさかのぼって自分のルーツをたどることなど、ほとんど出来ないと思います しかし、ユダヤ人は自らのルーツを知るための系図を重んじます。(事実、聖書には系図が何カ所かに記されています。創世記5章、歴代誌上1〜9章、ルカ3:23〜38) その特徴は男系であること、従って女性の名前はまず記されることはなかったのです。 しかし、今日の聖書の中のイエスの系図には4名の女性が記されておりその4名がそれぞれ汚点を持つ“いわくつきの”女性でした。 聖書記者のマタイはこの系図物語を通してイエスの系図を明らかにしようとしたのです。 イエスがどれだけの権威を持った方なのか、間違い無くアブラハムの子孫でメシヤである事を明らかにしようとしたのです。(なぜなら、真のメシアはダビデやアブラハムの子孫から出ると信じられていたから) 本 論: 今日はこの系図物語を通して次の二つの事を学びます。 @神様の聖なる救いのご計画は人間の考え、手段を問わず成就すると言う事がその第1の事です。時には、日常の時「クロノス」と聖なる時「カイロス」がありますが、神様はカイロスの時を用いてそのご計画を実現されようとされます。私たちがとのように執り行おうとしてもイザヤ9章5〜6節にあるように「主の熱意」がこれを成し遂げられるのです。 神様のご計画は必ず成るのです。 私は神様から示されて、1986年3月からこの地で開拓伝道を始めました。5年間は遅々として進展しなかったのです。しかし、この開拓伝道は神様の聖なるご計画と信じて、継続しました。その結果、多くの方々のお祈りとご支援をいただき、神様のすばらしいみ業がなされ、1991年4月には教会設立、そして1996年9月には新会堂が完成し、献堂することができました。神様の聖なるご計画は必ず成就することを体験しました。(ハレルヤ)
A第2の事は、神様のご計画を成し遂げるためには「問題を抱えた人」「相応しくない人」「弱さを覚える人」も用いられると言う事です。Tコリント1章26〜29節には誰1人として神の前で誇る事がないようにするために 「無学な者」「無力な者」「無に等しい者」をあえて選ばれたとあります。今日の聖書では「タマル」であり「ラハブ」であり「ルツ」であり「ウリヤの妻」であったのです。神様は「系図の破れ目」に生きているような者をその聖なるみ業のために用いようとしておられのです。あなたも主のみ業がなされるために勇気をもって参加いたしませんか! アドベントに際し、主の豊かな祝福をお祈り致します。
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