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2011/10/23(日)
「本当に豊かな人生」 大嶋博道牧師
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聖日礼拝 ルカ12:13〜21 序 論: 豊かになる方法(手段)を間違えた?!私たちにとって本当に「豊かな人生とは何だろうか」を、聖書から共に学びたい。 E.フロムは「To Have, To Be」(持つこと、在ること)という本の中で、豊かさを手に入れる二つの対照的な手段について述べています。 @Having(Doing)―学歴や職歴などの社会的ステータス(状態)、お金やモノなど消費家財や不動産、さらに何かが出来るという行為などによって得られる豊かさを意味しています。 ABeing―人間存在そのものが高価で貴いとする考え方。あるがままを受容し、承認し、支持する世界で、ただ愛の世界で成り立つ真の豊かさです。
本 論: 聖書が教える「豊かな世界」 ルカ12:13〜21に「愚かな金持ちの譬え」が書かれています。 豊作を経験した金持ちの男は思いめぐらした末「(私の)倉を壊して、もっと大きいのを建て、そこに(私の)穀物や(私の)財産をみなしまい、こう自分に言ってやるのだ“さあ、これから先何年も生きていくだけの蓄えができたぞ。一休みして、食べたり飲んだりして楽しめ”」と、自分に言い聞かせたのです。
彼の犯した決定的な誤りを幾つか指摘し、反面教師としたいと思います。 @彼は自分が人生の主人公と思いこむ錯覚を起こしている。 A彼には喜びを分かち合い、人生を共に歩むパートナー(もう一人の他者)の存在がない。 B彼は人間のいのちには限界があることを忘れている。 聖書が教える豊かな世界は、何よりも神との関係の中で生み出されるもの。目に見えるモノではなく、むしろ目に見えない(それゆえ)永遠に結びついているもの。 それは、神の豊かな祝福であり、驚くべき溢れる恵み(Amazing Grace)であり、心の平安、喜び、感謝、希望、包み込まれる愛であります。
本当の豊かさを生み出すものは何か? @生きる目的や目標のある人生 Aスムーズな人間関係―お互いを認め合い、分かち合い、理解し合い、赦し合い、支え合う豊かさ。 B自分の不都合(思い通りにならない現実)をありのまま受け入れる豊かさ。 C遠く離れた所にいる人(貧困や窮乏、戦火の国や被災地など)に思いを馳せる豊かさ。 D豊かな自然に目を向けたり、日常生活環境の中にあるもので満足する豊かさ。 E相手の欠点を裁かず、愛をもってそっと覆う豊かさ。 F家族が共に集まり、温かい団欒をする豊かさ。 G分かち合う相手を持つ事〜本当の隣人を発見する豊かさ。 (マザーテレサ) H共に喜び、共に泣く〜共感出来る心の豊かさ。 I最善をなしてくださる神のみ手に委ねて信仰をもって生きる生き方。
まとめ: トルストイの民話「人にはどれだけの土地がいるのか」をとおして、私たちが豊かな人生を手に入れるために何が必要なのかを学ぶことができます。大いに教訓としたいものです。
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