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2005/10/13(木)
きのうのドラマ 〜かまきり!
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良い天気。 おいしい空気を求めて、武蔵野の森をめざした。 といっても、目黒駅からすぐの、自然教育園。 何年も目黒にいるのに、こんなに近いのに、はじめて入園。 300円。 お金を払って森に入るなんて・・・ と、今まで躊躇していたのだけど思い切って行ってみようと思えるほどの秋晴れというのかな。
果たして、予想外にドラマチックな午後に。 かせのままの麻糸をもっていく。 まず、かせ糸を巻き直して編みやすくして、帽子を編み始めた。 木漏れ日の中、ひとりふたりの散策者、みんなのんびりしている。 タバコをおいしそうに吸うひとがいた。煙を燻らせる風景はのどかだけど、ちょっとがっかりもした。 「たばこ吸ってもいいけど、吐かないでくださいな、ケムリ…」 なんて言いたくなった。でも、冗談が通じるようでもないので、我慢。 まあ、家ではかなり煙たがられてるのだろうから、10mも離れているのでゆるしちゃおう、と思った。
そんなことも忘れ、小一時間ほど無心に編んでいると、太陽の位置も変わり、少しひんやりしてきた。 パーカーを羽織ろうと隣りのベンチに置いておいたバッグをみると、なんと来たときに目にしたベージュ色の5cmくらいのカマキリが、バッグの取っ手のところにじっとして・・・タマゴをうんでいるではないの!
自然がいっぱいの場所でなぜカマキリちゃんが紺色のバッグを選んだのかさっぱり分らないが、目が合ってしまった。 @ @ ▽
ごめん、でもバッグじゃないところにしておくれよ、頼む〜といいながら、棒切れにつかまれる様に誘導してみたけど、ジロジロみてなかなか動いてくれない。 ようやく棒切れにのって、脇の切り株の上に移ってくれた。 でも、なにか邪魔をしてしまったのが申し訳なくて、気が気じゃなかった。 そんな気分でも、編むのを再開して、もう一時間くらい経った。 そろそろ帰ろうかなと、立って、地面に桃色や白いキノコがあるのを見つけ、なごんだあと、恐る恐るカマキリの切り株の方を覗いてみた。 邪魔しちゃったから弱ってしまったかな。…無事、産卵を再開してくれてるといいんだけど…
その場所にいた。 ところがどっこい、どうやって捕まえたのか、自分の身体よりも重そうなあおあおしたバッタをガシっと口にくわえてバリバリと食べているではありませんか!
人間の心配というものは、人間の勝手なのかな…
ちいさなちいさな生命に右往左往しつつも、歪められていない生物と過ごした数時間。 ワイルドにしてドラマチックに心に残る午後でした。 おしまい。
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